そろそろMountain Lionに備えないと

mountain-lion-hero今週火曜日、Mac OS X 10.8 Mountain LionがGM(ゴールデンマスター)になりました。順調に行けば再来週には発売が開始されます。

例によってダウンロード販売され、普段のアップデータの適用と似た手順でアップグレードできるはずですが、OSのアップグレード時は極力クリアインストールしたいところ。でも、そうするにはバックアップが必要です。

私の環境はiMacの内臓1GBと外付けHDD1.5GB。どちらもほどほどに埋まってます。他にあるのは滅多に使わない古いWindows PCが40GB。引退させたアナログ波時代のHDDレコーダーを分解して取り出したとしても80GB。ほとんど戦力になりなせん。

仕方がないのでHDDを買い足しますかね。今だと内臓用の3TBが12,000円〜ってとこですか。

そうやって代々で容量の大きなHDDに乗り換えていくもんだから、手元には半端な容量のHDDが残骸同然に増えていくんだよな…。

WWDC2012では何が発表される?

mountain-lion-heroいよいよ来週はWWDC。現地時間の11日(月)の午前中には基調講演が行われます。

折しもiPhoneやMacのモデルチェンジが噂されていますが、それらはどうでしょうね。WWDCは開発者の祭典でありお勉強会ウィーク。順当に考えれば焦点を当てるのはソフトウエアだろうと。

よって発表がありそうなのは以下の二つ。

  • OS X 10.8 Mountain Lionの主要機能と発売日
  • iOS 6の搭載予定機能

前者は確実でしょう。後者は微妙ですが、ヒント、伏線もあります。先月下旬にAppleはiBooksでのEPUB3対応を表明しましたので。

EPUB3はルビや圏点など、主に日本語の表現力向上を目指したEPUBの次規格。よってメリットが少ない欧米勢はスルーするのでは?という見方もあったものの、それに対応するとのこと。

そしてEPUB3のもう一つの特徴はDAISYとの統合。つまりDAISYの特徴だったテキスト読み上げがEPUBで実現するわけです。Appleとしてはこちらの特性を重視しているのではないかと。

今でもiOSにはSiliSiriが搭載されています。Appleが音声UIに大きな関心を持っているのは間違いありません。音声によるコントロールに加えて音声によるフィードバックですね。

といこうことで、私の予想は「主要各国語向けのTTS(Text To Speach)音声合成エンジンを搭載したiOS 6が発表される」です。そのためのAPIが提供されると。ほんでもって今は訊ねたときに応える程度ですが、望めばiPhoneやiPadがアプリと強調してあれこれベラベラしゃべるようになるという…。

マウンテンライオン

mountain-lion-heroMacのOSが今夏にもアップグレードされるとのこと。現行OSの通り名は「ライオン」ですが、新しいOSは「マウンテンライオン」だそうな。百獣の王の名を冠した現行バージョンは何となく「いっちょ上がり」的な位置づけだと思ってたのですが。iOSの人気もあって2〜3年は最新OSとして持たせるのだと。それが僅か1年でアップグレードとは。それにマウンテンライオンって?

調べてみるとピューマのことだそうで。「ピューマ」は昔のOSの名前に使っちゃってるけど、まあ生物種の名前ではないのでいいか。じゃあこの先「ホワイトタイガー」や「キングチーター」なんかもありですね。

ただしライオンの前はスノーレパード、その前はレパードでした。レパード→スノーレパード、ライオン→マウンテンライオンは、いわばiPhone 3G→iPhone 3GSやiPhone 4→iPhone 4Sと同じネーミングルールとも言えます。だとするとマウンテンライオンの次は未使用のネコ科動物の名前にする必要がありましょう。「カラカル」「サーバル」「リンクス」あたりでしょうかね。ライガーやレオポンなんかは子孫を残せないのでOSのバージョン名にはちょっと使いづらそうだし。

いずれにせよ選択肢はそんなにたくさんは残っていません。あとは「なんとかキャット」の類いばかりなので。それで良ければ向こう数十年は名前に事欠かないでしょうけど。

それともいっそライオン繋がりでシーライオン(オタリア)やダンデライオン(たんぽぽ)など異種に活路を見出すってのはどうでしょうかね。

まあ、数年先はMacのOSに通り名を必要としなくなっているかもしれませんが。もはや人々はOSのバージョンなんて気にしなくなっていて。

iBooks Auther

AppleがiBooksの新しいバージョンと、iBooks向けのコンテンツを作るためのMacアプリ「iBooks Author」をリリースしました。それからiTunes UのiOSアプリも。すべて無料です。

私が密かに期待していたMac版(およびWindows版)のiBooks(iOSとパソコンで同じようにコンテンツを表示できる定番ビューワが欲しいので)は出ませんでした。

なお、教科書向けと言いつつ音声自動読み上げには対応できていないようです。この先、アメリカでは視覚障がい者の支援団体が圧力を掛けに動かざるをえないかも。

新iBooksの特徴はマルチメディアを含む電子書籍が見られるようになったこと。これまでもそのような電子書籍がそれぞれ単体アプリとしてリリースされていたので目新しさはないものの、それらをiBooksのライブラリ内に集約できるようになった点は進歩です。必然的にタッチ操作の作法も統一されて行くでしょう。

iBooks Authorアイコンさて、個人的に最も関心があるのはiBooks Author。以前からあったワープロソフトのPagesを電子書籍作成向けに発展させた感じのものです。なるほど、もくじや用語集、練習問題など教科書っぽい要素を盛り込めるようです。

そして気になるのは「Publish」の機能。作成した教科書はiBookstoreに公開できるらしいこと。その際「iBookstore 販売者アカウント」が必要となり、それなりにハードルは高そうですが、基本的にはiOSアプリのように、個人でも教科書を作ってiBooksで配布・販売ができるのでしょう。

また、ライセンス規定には「用途はいかにも教科書然とした教科書に限る」という条項はなさそうなので、これを機に電子書籍の個人出版がブームになるかもしれません。

例えば東京都の府中市に遊びに行って、道中に撮影してきた写真と動画をページに並べて短い文章を書き添えたら「2012年府中の旅」などと名付けて85円ぐらいで売てみるとか。ダジャレだけど…。

まあ、ここではパラオのダイビングツアーにしましょうか。コロールの港からロックアイランドを抜けて沖合いに向かう間にクルーザーの前をイルカが泳いだりジャーマンチャネルで頭上をマンタが旋回する様子、あるいはブルーコーナーのグレーリーフシャークの捕食シーンなどの動画やブルーホールの縦穴に光が差し込んだ写真などを組み合わせて、旅行記本に仕立て上げるとか。

パラオの写真
私のパラオの写真ストックから抜粋

難点はiBookstore専用コンテンツになってしまうこと。まあでも現段階ではAppleも作家とコンテンツを囲い込みたいでしょうから、致し方ないでしょうね。

差し当たり、私のダイビングと飲みの仲間で某大手旅行社OBの方がいます。一昨年会社を辞め、過去にツアーコンダクターとして足を運んだ世界各地の写真に文章を添えて旅行記本の出版計画を出版社との間で進めていたものの、昨春の大震災でもって話が流れてしたそうな。以来、再計画の目処も立っていないようです。彼なんかが個人出版に挑戦するにはいい仕組みかもしれません。

Appleは教育分野にも革新をもたらすか?

四角帽Appleが本日1月19日(日本時間の明日)、教育関係の発表会を行うようです。これが様々な憶測を呼んでいます。

思い起こせばApple IIの頃からAppleと教育分野の繋がりは強固でした。Macのシェアがジリ貧だった頃こそ主役の座をWindowsに明け渡したものの、今やMacBook AirとiPadによって見事に返り咲いた感じです。

さて、Appleが発表するのは何でしょうか?現在でもiTunes Uを通じて350,000以上の教育リソースを利用できるので、あり得そうなのはやはり教科書の電子化支援かと。こんな感じかな。

  • 教科書ビューワ
  • 教科書データフォーマット
  • 教科書オーサリングツール
  • 教科書ライブラリ

教科書ビューワはiPad(iPhone、iPod touch)およびMac(あるいはWindowsでも)で普遍的に読めるアプリになるでしょう。加えてiCloudを通じて、しおりや書き込みを同期できるようにもなるかな。視覚障がい者向けのテキスト読み上げ機能も付くでしょう。

データーフォーマットはおそらくePUB3でしょうが、Appleのことなので独自の拡張を施してくるかもしれません。

そして注目なのはオーサリングツール。教科書に限らず電子書籍作成用の定番ツールはまだないので。pagesの発展版、あるいはkeynoteををベースにしたHyperCardの再来でしょうか。

そして世界中の教科書リソースの販売や貸し出しを集中的に取り扱う図書館機能をiTunes内に設けるのではないかと。

まあ、簡単に想像できるのはここまで。Appleの考えはまったく違っているかもしれません。ともかく明日の朝のお楽しみです。