HX5Vの弱点?

下の写真は体長30cm以上もあろうかというでっかいカエルアンコウ。

オオモンカエルアンコウ(黒)

タイトル:「顔面成長ホルモン」
露出補正:-2
露出時間:1/160
Fナンバー:4.5
ISO感度:800
レンズ焦点距離:10.09cm

この通り背景が白くぶっ飛んでしまってます。もちろん強力ライトを当てているわけではありません。ツバメガイのときもそうなのですが、AF対象の黒い色を暗さと誤認してしまうのか、どうもHX5VのPオートで黒い体色の被写体を狙うと液晶表示が一気に明るくなり、シャッターを切るとこんな写真が撮れてしまうようなのです。なるほどISO感度は800になっていますね。設定値は125だったのに。ちなみにこの現象は陸上でも再現できます。

遠からず改善されたファームウェアが提供されるといいのですが、当てにはならないので、次に似た被写体を撮るときには違った設定、別の撮影モードを試してみようと思います。

水中でのCyber-shot HX5Vの使用感

本来ならデジカメを新調したら慣熟訓練をすべきところを、先のマクタンの時はついつい無精して、ろくに取説も読まずにぶっつけ本番。そのため海にエントリーし、まずはと「おまかせ撮影モード」で撮ろうとして初めてストロボ強制発光の設定がないことに気付きました。なるほど、ストロボを焚くかどうかもおまかせってことなのでしょう。

ならばとモードを「Pオート」に切り替えて撮影開始。こちらなら強制発光の有無やISO感度、露出補正、ホワイトバランスなどを設定できます。設定は電源OFF後も引き継がれるので一度決めてしまえば以後は楽です。適当に設定したら上手くいった感があったので、結局マニュアルモードなどは試さずじまいでした。後で振り返ってみると露出は-2.0ではなく、もう少し開放しといても良かったようにも思いますが。

で、HX5Vを実際に水中で使用した感想は「なかなか良さそうだ」です。最新の設計と高感度Exmoreセンサーのなせる技なのか、スキルは向上していないのにカッチリとした絵が撮れる割合が増えて歩留まりが上がった気がします。 そして感激なのは何といってもマクロへの切り替えが要らないこと。それまで使っていたPowerShot G9では、いちいち通常モードとマクロモードを切り替えてやる必要があったのですが、HX5Vでは近い被写体に寄るだけで自動的にマクロモードに切り替わります。まあ、最近のデジカメでは当たり前の仕様ですね。そもそもマクロモードに切り替えるかどうかは純粋にカメラの都合だったわけで、ようやく本来のあるべき姿になったんだなという思いです。3年以上前のデジカメを使っている人は、そろそろ買い替えてみるのもいいのではないでしょうか。

次なるメリットは、ISO感度のダイヤルが無いこと。PowerShot G9では何かの拍子にダイヤルが回ってしまい感度が目一杯上がってザラッとした画質の写真が撮れてしまうことが何度かありました(下の写真)。

クマドリカエルアンコウ(黄色)
せっかくのFrogfishがISO1600では…

自身の不注意と言ってしまえばそうなのですが、コンデジはコンデジ。わざわざ一眼レフっぽい設定機構を設けることが本当に良いのかは疑問です。HX5Vのように、フラッグシップ機でありながらもほぼフルオートで撮ることが前提の潔い仕様の方が私は好きです。もっとも、HX5VのPオートでもISO感度が固定されるわけではないようなのですが。