ピグミー団地

セブ、マクタン島海域でのダイビング。5ヶ月ぶりのホームです。

この日1ダイブ目のお目当てはピグミーシーホース、Hippocampus bargibanti。おなじみのピンクのイボイボのやつ。事前にとあるポイントのとある1枚のシーファンに8匹のピグミーが住み着いていると聞いていたもので。ちなみにその場所はここには書けません。殺到されては拙いので、ごくごく限られたショップしか知らない秘密になっています。

ボートからエントリ後はもちろんその場所に直行。確かにいました。目のいいフィリピン人ガイドは8匹認識できるそうですが私は4~5匹どまり。それでもピグミーの住み着き率からすればこのシーファンは団地状態。

もちろん写真を撮りまくります。なにしろ生息水深が深くて、いられる時間が限られるので。

あいにく顔がよく見える個体は見つけられなかったのですが、こんな感じ。

ピグミーシーホース(一固体目)
一固体目。頭んとこのフサフサが邪魔だけど、肉眼じゃそんなとこまでは見えてなかった…
ピグミーシーホース(二固体目)
ピグミーシーホース(二固体目) 二固体目の背中。尻尾にピントが行っちゃった
ピグミーシーホース(三固体目)
三固体目の背中。なかなか顔をみせてくれません
ピグミーシーホース(四固体目)
四固体目もやっぱり向こう向き

1人でセブのツアーに参加するとホテル代が上がってしまうのですが、こんなときは1人で行って良かったと思いますね。ピグミー団地を独り占めなんて、そうそうあることじゃないので。

こんなダイビングはいやだ

今日は一ヶ月ぶりに南伊豆の谷津に潜りに行きました。馴染みのダイビングショップスタッフに誘われてたもので。

昨夜は飲み会の予定があったので、参加するかどうかは当日の朝に連絡でOKってことで話をつけていたのですが、夜中の2時前に帰宅できたので仮眠後の5時半に起き出して出発。10時前に現地に到着しました。

いや、私も早起きは嫌いなので、よっぽど行くのやめようかと思ったのですがね。「寝過ごしたら行かなくていいや…」「天気が悪そうなら行くのやめよう…」「気圧配置が怪しかったら潜れないよね。昨日はクローズで大瀬崎に移動になってたし…」。でも、これらすべてのあてが外れました…。

さて一本目のダイブは「境」というポイント。水温は20.2℃。私はまだ3mmウエットスーツで平然と潜れる温度です。

ただし、一緒に潜るメンバーの一人が機材の水面装着やらの講習を受けるということで、10分ぐらい水面のブイ付近で浮きながら待機。

そして待ちくたびれた末にようやく潜行するも、生物感に乏しい砂地で何やらドライスーツ関連の講習が開始されました。しかたがないのでガイドが見える範囲で生き物を探してみますが、いたのはウツボととカワハギが一匹ずつ。あとは絵になりにくい底生の小魚がまばらに。またもや事実上の待機です。

ウツボ
ウツボちゃんは何もいない海の最後の頼みの綱

そうして講習が終わったら何も見ることなく浮上。こんなのあり得ないですよね。ファンダイブで申し込んでいたのに、講習の付き添いで1ダイブ終了なんて。

いや、チーム編成の都合で苦肉の策だったのかもしれませんが、だったらパスさせてくれればいいものを。この日は2チーム×3ダイブのスケジュールだったので、講習ダイブ1本を捨てての2ダイブならまずまずなのに。

そこで言って空気を乱すのは気が引けたので、もう1本だけ潜って帰ってきましたが、明日、支払いがてらクレームをつけることにします。タンク代、船代、昼食代、施設使用料などは発生しているので踏み倒すようなことはしませんが、謝罪の言葉はもらわないと。ろくにガイドしてもらっていないのだし、こういう「ファンダイビングにならないファンダイビングでも売り上げが立つ」なんてことを許してはいけませんよね。

やっぱスクール主体のダイビングショップはダメだな。今後はもうその店の主催ツアーは使わないかも。

シパダンの水中動画

シパダンで潜る際にデジイチマクロの水中カメラセットではなくコンデジを携行したので動画を撮ってみました。

なんてことはない風景の連続ですが、中でもアオウミガメのシーンは色は出ていないもののちょっといい感じに撮れているのではないかと。

カンムリブダイは「一団が通り過ぎたら撮影を終わろう」と思いながら撮っていたら、ちっとも移動せず。2分を超えると飽きてきたので止めました。

さて、私のデジイチはNikon D7000 + 105mmマイクロレンズなので、とても水中で動画を撮る気にはなりません。手元の僅かなブレが増幅されて映るからです。でも、ワイド系のレンズとポートに換装すれば立派なHDムービーカメラに早変わりすることは解っています。今年のDEMA ShowでもNauticamはD7000用のビデオ指向ハウジングを登場させたぐらいなので。

最も安価になりそうなSIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYEレンズ & ドームポートのセットで約10万円。別途強力なビデオライトも欲しくなりますし、面白そうだけどちょっと手が出ないかな…。

差し当たりサウスレイテのジンベエスイムは一眼レフハウジングは禁止だし、今年のようにスキューバ中に遭遇するかは解りませんしね。

マブールはマクロ天国ではなかった

そこそこ古いダイバーの私には、かねてから「マブールはマクロ天国」という刷り込みがありました。今回利用したボルネオダイバーズ・マブールリゾートのサイトにもそのようなことが書かれています。実際、昨年カパライからマブールのFroggy Lair(カエルのねぐら)というポイントに潜りに来たときも、その名の通りカエルアンコウがたくさんいましたし。なのでそのことを微塵も疑っていなかったのですが、現実は違っていました…。

マブール島のダイブサイトマップ
マブール島のダイブサイトマップ Froggy Lairの他にも「Nudibranch Center(ウミウシの中心地)」という何とも気になるポイント名が

いや、今でもマブールがマクロ生物の宝庫であることには変わりないのでしょう。おそらく変わったのは客層の方です。2004年に自然保護の目的からシパダン島にあったリゾートが撤去されたため、以降シパダン目的のダイバーを近隣のリゾートが引き受けることになり、相対的にマブールを訪れるマクロ指向のダイバーの割合が薄まってしまったのだと。

それと近年増えてきた中国人ダイバーの存在も理由の一つかもしれません。彼らは何事にもダイナミックさを好む傾向があるように見受けられるので。今回、見かけた二人の中国人ダイバーが持っていた一眼水中カメラはドームポート付きの完全ワイド仕様でしたし、誰一人ウェットスーツは着ておらず全員がラッシュガードとサーフパンツ姿。つまり端から着底することは想定していないわけです。しかも彼らはボルネオダイバーズ・マブールリゾートのリピーターだそうですし。

そうして、たとえマブール島ステイであってもシパダンを希望するゲストが多いとなれば、ダイビングリゾートもそれに対応せざるをえませんよね。

また、現在シパダンへのダイバーの入島は1日あたり120人までに制限されています。各ダイビングリゾートは前日に当局に申請を出し、許可が下りれば割り当て人数の範囲内(一応)でダイビングスケジュールを組むわけです。

ボルネオダイバーズ・マブールリゾートへの割り当ての定員数がどれくらいかは解りませんが(少なくとも12人以上はあるようだった)、ゲストの収容数が最大でも60人程度(30室)でダイビングもせいぜい6チーム以内なので、100人超規模を収容可能なカパライリゾート(割り当てが1日20人までと読んだことがあります)などよりもパーミッションにありつく確率が高くなるのではないかと。

だとすると皮肉にもカパライ(もっともシパダンに近いリゾート)に泊まった方がマブールで潜る機会は多くなるのかもしれません。それって何なんだか。

ともかく、もし私が再度ボルネオダイバーズ・マブールリゾートを利用する機会があれば、あらかじめ「シパダンは1日だけにして。何ならシパダンなしでも良いよ」とリクエストしてみようと思います。うまい具合に連日シパダンに潜りたいような人とチェンジしてもらえるかもしれないので。

クダゴンベ
シパダンのドロップオフでもクダゴンベなんかを探すことはできますが…

ダイビング最終日

ダイビングの最終日。「いよいよマブールでのマクロ三昧だな!」と思いきや、まさかのシパダン。これには愕然としました。いや、シパダンも決して悪いわけではないのですが、何というかマクロ派ダイバーの感覚からすると大味で…。

シパダンで見られる生きものの代表格はバラクーダ、ギンガメアジ、カンムリブダイなどの群れやウミガメ類。確かにカメの個体数は多く、バラクーダやギンガメアジのトルネードはパラオのそれよりも巨大なのですが、パラオの海のあのスカッと抜けるようなブルーがここにはありません。シパダンの海の中はたいていクリーミーな色なので、少なくとも私のコンデジではワイドの写真を撮ってもあまり気持ちよくないのですよね。

バラクーダの大群
大群を育む芳醇な海はプランクトンも多く、概してクリーミー

それにそういった群れはドロップオフのある南国の海には割とありふれた景色。バラクーダはどこに行ってもバラクーダです。アオウミガメだってそう。シパダンだからと別段変わったことはありません。

アオウミガメ
保護区だけあってデカく育った個体が多く、しかもかなり接近できたりはしますが…

例えるならフランチャイズレストラン店のメニューみたいなものでしょうか。せっかくの旅先なのに他所でも食べられる定番メニューを食すってのもどうなんだか。その点マクロダイブなら、たとえ顔ぶれが同じでも環境要因に左右される面が多く、その土地土地の特色のある味わいが堪能できます。

まあ、中には定番メニューが初めての人や、ひたすら気に入ったものばかり食べたがる偏食家もいるのでしょうが。それにマクロを楽しむには着底したり、お宝探しや観察のスキルが要求されますしね。

てなわけでチーム編成を変えてもらいたかったものの、この日の3チームのうち2チームはシパダン組。もう1チームがマブール&シアミルでしたが既にゲストが11人の定員いっぱい。移籍は適いませんでした。

おまけにこの日はトルネードなし。欲張るものじゃないですね。

それでも中層ダイビングの隙を見て、コンデジで頑張ってこんなのを撮ったりはしましたが。

アカホシカニダマシ

アカシマシラヒゲエビ

フタイロカエルウオ