Canon PowerShot G1 Xが国内発表に

明後日からのCP+に先立ち、Canon PowerShot G1 Xが国内でも発表されました。7.5万円ぐらいで3月の発売ですか。

Canon PowerShot G1 X

ちらほら伝えられ始めたレビューによれば、どうやらデジタル一眼機並(フォーサーズ&マイクロフォーサーズよりもわずかに大きい)の巨大なセンサーに見合うだけの画質が得られそうです。私は買う余裕がないけど、一眼かコンデジかで迷う人には候補の一つとしてお勧めできるかもしれません。

さて、ダイバーとして気になる純正ハウジング(ウォータープルーフケース WP-DC44)ですが、こうしてみるとPowerShot S100用のWP-DC43にあるようなレンズ横の操作ダイヤルが見られません。

ウォータープルーフケース WP-DC44

レンズ周りの拡大写真説明図を見る限り、レンズを一周しているこの帯(→)は単なる手持ち用の加工で、コントローラーリングとしては機能しないのかな。まさかの下位モデルのPowerShoto S100に劣る仕様?。だとするとがっかりだ…。

おそらくマニュアルフォーカスには本体前面の電子ダイヤルか背面のコントローラーホイールを使うのでしょうね。陸上ではそれでもいいでしょう。右手だけで操作できますし。でも、上の写真を見る限り、このハウジングではそれらにアクセスできそうにありません。

うん、このカメラならではの高画質を活かした水中マクロ写真が撮りたければ、やはりSeatoolやNauticamが発売するであろうフルアクセス可能な対応ハウジングを使う必要がありそうです。カメラとハウジングとレンズアダプタで約20万円コースかな…。

ともかくCP+に実物が展示されていたら確認してこようと思います。

パラオの思い出の写真

ダイバー仲間が今週の水曜日からパラオに行きます。予報では連日雨マーク付きですが、まあ南の島の天気なんて気まぐれだから。

で、私のお気に入りのパラオの写真を。2003年の撮影、カメラはCanon PowerShot A60だったかな。わずか200万画素の。

パラオのドロップオフ

今から振り返ってみるとテクニック的にはお粗末ですが、まあ当時はあまり気合い入れて写真を撮ってなかったもので。

ダイブビズショー2012リポート

ダイブビズショー(DIVE BIZ SHOW) 2012に行ってきました。ちなみに私は前身のダイビングフェスティバルの頃から10年以上かかさず見学しています。いやぁビッグサイトでさんざん酒が飲めた昔が懐かしい。あの頃は八重山ブースで泡盛を振る舞われ(くっと空けると気前よくお代わりをくれた)、メキシコブースでテキーラをご馳走になり(私の頭を両手で持って笛を吹きながら振ってくれた)、午前中からご機嫌になれたのですよね…。

さて、一通り回った中から抜粋して紹介しましょう。

INON

発表されたばかりの「WP-DC43」の他にも強力なクローズアップレンズ「UCL-100LD」が展示されていました。

UCL-100LD

例によってカメラを選ぶようですが、UCL-165よりもさらに大写しにでき、かつ収差も見られないという説明でした。ちなみにCanon PowerShot S100はOKな機種です。夏前には発売されるでしょう。

比較写真(UCL100LD & UCL-165)
左がUCL-100LD、右はUCL-165を使って撮影

他にもワイドコンバージョンレンズの新製品が置かれていました。 こちらのディスプレイは半ばお遊び。アームの新製品の拡張性の高さをアピールしています。

カメラセットのディスプレイ
クジャクのオスみたい。実用性は…

そして壁に貼られていたポスター。

ポスター
悪ノリっぽい強引すぎる構成ですがメガフロートアームのおかげで片手でも楽に持てるのだとか。 重さは感じなくとも水の抵抗はすさまじそうだけど…

なお、INONのスタッフには「フロートアームやストロボに装着できる浮力調整用パーツを出してくれ」とリクエストしてきました。太いフロートアームだとストロボ位置の調整に制約が出るという話をして。例えばマシンガンの給弾ベルトみたいなものにエアカプセルをいくつか装填して浮力を細かく調整できるといいですよね。

SCUBAPRO

展示されていたJET FINのストラップが見慣れないものに。カバーに通したスプリングになっています。訊くと今後JET FINはすべてこれに置き換わるそうです。

新型Jet Fin
Jet Fin(中央)のストラップがラバーからスプリングに変更されています

なお、スタッフには、JET FINのスプリングストラップのメンテナンスがしやすくなるよう「ストラップの付け根のパーツはボルト締め仕様に替えてくれ」とリクエストしておきました。 また、見慣れないダイブコンピュータの新製品も展示されていました。

MERIDIANダイブコンピューター
MERIDIAN

FLコーポレーション

今年の新製品(?)は「マイフレックス・エクストリーム・ホース」。いわゆるフレックスタイプ。軽い上にしなやかなのでスーツケースに詰める際も楽ですね。

マイフレックス・エクストリーム・ホース
袋もジップロックとして再利用できるそうな

レギュレータ用8色、BCD用8色、オクトパス用10色(黄色が2種類加わります)とのことでした。これ良いですね。ホースの交換タイミングで買おうかな。

なお、ダイブコンピュータのZOOPにはオレンジモデルが追加されていました。海外では少し前から売られていたものが日本でも発売されるようです。

Zoop(オレンジ) SunFun

柔らかく、かつヘビーデューティなドライスーツが新発売になるそうです。アメリカ海軍や韓国軍が採用しているのだとか。

Sanfanのドライスーツ

また、ウェットスーツは山本化学工業(生地メーカー)の社長いわく、従来品と比べて40%暖かいそうで。本当かどうかは解りませんが。

Sanfanのウエットスーツ

Sea&Sea

ホームページで予告されている新型ストロボYS-D1は2色展開でした。

YD-D1

なお、RICOHのデジカメ向けハウジングを5月ごろに投入するようです。単焦点カメラですが水中撮影用ならそれもありですね。

MDXハウジング

村上商事

アクアペイントを初めて見たのが昨年のダイブビズショウだったのですが、今年の面白グッズはこれ。

安全祈願の鈴とタンク
安全祈願の鈴とタンク

Epoque World

LEDライト。コンパクトな1,000ルーメン機が18,000円ぐらい。悪くないです。

Mod.EL-1000L HP

このメーカーはイマイチ信頼できませんが、ここまでコモディティ化した製品なら買っても良いかも。

MOBBY’S

またもやすごい色のウェットスーツが混ざっていますね。

MOBBY'Sのウェットスーツ

Fisheye

NEX-7用のハウジングが出ていました。

NA-NEX7

先週家電量販店で触ったときは気付かなかったのですが、NEX-7のEVF(電子ビューファインダ)は横にパンすると画像が流れますね。わずかに遅れて表示される感じ。被写体に向けてから覗けば気にならないものの、EVFを覗いたままカメラを動かしたときは像が気持ち悪いです。ハウジングのせいではないけど、NEX-7のEVFの反応速度にはちょっとガッカリ。けっこう高いカメラなのに。

他にも、同社が扱っている新しめのハウジングとライト類は一通り展示されていました。

Canon PowerShot S100ががより完璧な水中カメラに!

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

INONが「28LDマウントベース・DC43」を発表しました。この通り、Canon PowerShot S100用の純正水中ハウジング(ウォータープルーフケース)「WP-DC43」に装着して使うマウントベースです。

28LD_MountBase_DC43

Canon PowerShot S100は現時点ではダイバー仲間に最もお勧めしたいデジカメ。人気のOlympus XZ1とほぼ同サイズのイメージセンサーを搭載し、XZ1にはできないフルHD動画の撮影が可能。そして何よりも水中でもマニュアルフォーカス(!)が使えます。ハウジングのレンズポート左側にあるダイヤルを回してのフォーカス調整はマクロ撮影時には大いに威力を発揮してくれるでしょう。性能差はあるにせよ、マクロレンズを装着した一眼カメラのような使い方ができるわけです。

ただし、Canonの純正水中ハウジングは昔から不完全品で肝心のアクセサリシューと拡張レンズ装着用のネジ径がありません。老舗カメラメーカーなのに撮影補助に関してはサードパーティ任せという無気力ぶりを一向に改めようとはしません。そこでINONの出番となるわけです。

マウントベースを使うと、このようにアーム展開なしにS-2000ストロボを装着できます。

マウントベース+S-2000

S-2000の下部には同社製のLE-550WなどのLEDライトも付けられるので、最小限でも充実したライティングシステムが組めます。

また、マウントベースはワイドコンバージョンレンズにも耐えられるだけの耐加重性能もあるようです。

マウントベース+ワイドコンバージョンレンズなど

PowerShot S100用の水中ハウジングはSeatoolとNauticamがいち早くアナウンスしていましたが、アルミ削り出しで高価なそれらと同様の拡張性が安価な純正品でも得られるようになりました。もちろん強度などの面では劣りますが安さも大きな魅力なので。

というわけでCanon PowerShot S100 & WP-DC43 & 28LDマウントベース・DC43が現時点で私が最高だと思う水中ハウジングセットです。面積比で6倍のセンサーを持つPowerShot G1Xが国内でも発売されれば話は多少違ってくるかもしれませんが。


Canon デジタルカメラ PowerShot S100


Canon ウォータープルーフケース WP-DC43

さて、この新製品は今日と明日、新宿で開催されるダイブビズショーでも展示されるはずなので、ちょっくら見に行ってきます。

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

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カレントフックの罪

来週、仲間の何人かがパラオに行きます。同行イントラが台風っ娘なので季節外れの強烈な低気圧を呼ばなければいいけど…。

さて、パラオでのダイビングにおける必須アイテムは二つ。

  • シグナルフロート
  • カレントフック

シグナルフロートは万が一のときの備えですが、カレントフックは多くの人が使うことになります。でも、これがけっこう厄介な代物だったりするんですよね。こんなのを発明したばっかりにブルーコーナーの環境破壊が進んでしまって…。

カレントフック
私のカレントフック。他者と高さが同じにならないようロープを3mにしてあります

カレントフックは時に激流に見舞われることもあるブルーコーナーやニュードロップオフに潜る際に重宝します。ブラススナップをBCDやウェイトベルトのDリングに固定しておき、もう片方のフックをドロップオフのへりの岩場に引っかけてBCDにエアを入れるとロープがぴーんと張って凧あげの凧状態になれるので、中空に留まっての観察や撮影が楽になります。時間帯にもよりますが、グレーリーフシャークなどがわんさか輪になって他の魚を捕食するシーンがじっくり見られたりするわけです。

でも、不意に流れが変わったりするとロープがたわんで付近のサンゴを巻き込み、すぐさままた流れが強くなった際にへし折ったりすることも。あれって罪悪感を覚えるのですよね。もちろんフックをかけるだけでも岩場が僅かずつ削れていくし。

おまけに昔はブルーコーナーは中・上級者向けポイントと呼ばれていたものの、今ではコース取りのルールやガイディングも発達してライセンス取り立ての初心者も連れて行くところになっています。おかげでブルーコーナーのヘリは昔に比べてつるんつるんになり、棚上の生物相も変わってしまいました。

なので、10年以上前のパラオを知っている人は口を揃えて「ブルーコーナーはつまんなくなった」と言いますよね。私もそう思います。

本来ならシパダンのように入域制限をした方が良いけど、島状のシパダンとは違って外洋のブルーコーナーは取り締まりも難しい上、ダイビング客が減りかねないので実施は無理。

そこで私の知人のOさんなんかは「この際、ブルーコーナーのフチ沿いに鋼鉄の輪っかをたくさん打ち込んでおけ」と提唱しています。そうして岩ではなく、そちらにフックをかけるようにするのだと。大自然の光景の中に人工物があると興ざめすることも多いけど、まあそれもダイブサイトの名物の一つになるだろうし、何よりもエコ、環境へのダメージが減るはず。私はこのプランに賛成です。

ああ、それとカレントフックがあると流れの中の停留こそ楽だけど、あれはあれで辛い時間になります。体の中心あたりにフックの端があるため、上半身にも下半身にも水の抵抗を受けてバックブリーカー状態。激流時はけっこう腰が痛くなります。

よく「流れが強い方が見どころが多い」と言うけど強過ぎる時は魚もまばら。
ただただしんどいだけです