ONE PIECEって何だろう?

新型コロナウイルスの拡大を受けて、ONE PIECEを含む様々な漫画作品が休載になるようですね。無理もないけど。漫画家のお仕事は免疫を高く保つのが難しそうだし。

こんな時だからこそ、HUNTER x HUNTERが短期でも再開してくれないかと思うものの(休載が長引いて、続きの何話かは既に描き溜めてると期待して)、そうそう希望通りにはいかないかな。

さて、そんなわけでONE PIECEの97巻の発売も遅れることになるから96巻を振り返っておこうかと。

ONE PIECE 96巻の表紙

以下、感想などを順不同に。なお、連載は読んでいないので食い違いがあるかもしれない点はご容赦を。

ティーチの特異体質

白ひげ海賊団に拾われたティーチは、バギー曰く「眠ったことがない」そうで。頂上戦争で白ひげから奪った二つ目の悪魔を身に宿した際に体の異形が言及されていたけど、やはり特異な体質なのですね。後々また語られる機会が来るでしょう。いずれ麦わら対黒ひげの対決があるだろうから。

傳ジロー

睨んでいた通り狂死郎親分が傳ジローでした。オロチに歯向かった小紫を切り伏せるも密かに逃して、実は味方側の人物だってことがほのめかされてましたからね。

しかも丑三小僧として夜な夜な義賊活動に繰り出すものだから昼間は眠そうで、居眠り狂死郎の異名がついたというのは、なるほど納得。

初登場の際に「オロチ様も小心でござる」と笑っていたのも、今にして思えば「オロチが妄想癖に取り憑かれている」という印象を周りに植え付けるためだったわけだ。

侍、でけぇ

ふと気になったのが、光月おでんと赤鞘九人男が揃って巨漢であること。菊之丞にしてもそう。おでんの国外脱出の際にワノ国を離れたっきりの兄のイゾウはそれほどでもないのに。侍には何か理由があるのかも。

ロードポーネグリフ

白ひげのクルーだった光月おでんを借りたロジャーは、リンリンが持っていた石の写しに加えて、魚人島、ワノ国、そしてゾウで4つの赤いポーネグリフを揃えてラフテルに辿り着きました。

時は流れて現在、赤いポーネグリフはゾウの聖域に一つある他にはビッグマムとカイドウが一つずつ持っていて、最後の一つが行方しれず。魚人島の海の森にはジョイボーイの謝罪文の方しか残っていなかったはずなので、かつてその隣にあったやつが所在不明になっているわけですね。カイドウ達を倒して石を奪い返し、ワノ国を開国した後は、いよいよ最後の一つを探す流れになるのかな。

ONE PIECEとLaugh Tale

さて、ONE PIECE最大の謎が「ONE PIECEとは何か?」です。本巻ではラフテルで歴史のすべてを知り、漠大な宝の前でロジャーが大いに笑ったとだけ描かれているけど、私の希望的な予想はこう。

「ONE PIECEとはONE PIECEのコミックス全集である」

古代からの歴史が描かれた何千、何万冊にも及ぶ漫画本が全巻取り揃えられていて、新刊も随時追加されるという。自動漫画制作の仕組みは昔の「コミコミの実」の能力者の産物かな。

そして、ロジャーがそれを見つけた時にはその顛末の冒険譚も描き足されたものだから笑いを堪えられず、最果ての島を「Laugh Tale(笑い話)」と名付けたと。

つまりかつてはロジャー達が、そして先々ルフィたちもONE PIECEの劇中でONE PIECEの漫画を読むシーンが出てくるかも。

これぐらいとぼけた展開なら「歴史の全てを知る」と「思いっきり笑える」が両立するなと。まあ、単なる憶測ですが。

ルフィ&ロー&キッド

シャボンディ諸島以来の3海賊団共闘。敵もカイドウとビッグマムの四皇同盟。いよいよクライマックス前の大きな山場の一つに突入ですね。

キングダムの顔抜きパネル

先日帰省したら、JR基山駅にキングダムの顔抜きパネルが置いてありました。

JR基山駅のキングダムの顔抜きパネル
あなたも尾平になれます

2年ぐらい前だったか街の新図書館のオープニング時にも原泰久さんが来場していたらしいですね。

なお、基山出身の有名人というと、他にもどぶろっくやカープの長野選手がいます。

ONE PIECE 93巻の考察

ONE PIECE 93巻が発売されてしばらく経ったので考察でも。連載は読んでいないのですでに予測が外れているかもしれないけど、その点はご容赦を。

ONE PIECE 93巻

一読した際の印象は「まあた始まった…」でした。「対決前の伏線張りの工程に終始てしてつまらんな」と。でも、それはビッグバトルに発展せずに焦らされた感からくるもので、読み返してみると印象も変わってきますね。敵も強大になるから念入りに伏線を張らないと盛り上がんないわけだし。

ビッグ・マムとカイドウ

元仲間だそうな。そういや「カイドウは昔のリンリンに大きな借りがある」と言っていたもんな。だったら無類の丈夫さを誇る二人が対決するシーンが見たいところです。ほんでもって二人とも片付いてほしいな。カイドウはルフィに負けて、ビッグ・マムはルフィの傘下に入るのがいい気がします。そうするとクライマックスにぐっと近づくと思うので。

黒刀

黒刀は「成る」のだそうで。どうにかしてアップグレードさせるわけだ。ひょっとして龍を斬るとかかな。だったらオロチをゾロ十郎が倒す流れになりそうです。ヤマタノオロチが龍の範疇に入るなら。

黒刀の秘密は天狗の飛徹あたりから語られるのでしょう。

三助

湯屋の三助として働いているタコ、ワノ国入国時に泣きながらルフィにしがみついてたのと同族ですよね。あのままじゃ意味不明なので三助達とは別の形で再登場するのではないかと。

傳ジロー

赤鞘九人男の最後の一人が傳ジロー。果たして既出キャラなのか新キャラなのか。ひょっとしてタコ?

小紫と狂死郎親分

前巻で悪女として描かれていた小紫は実は日和でした。ですよね?絶世のタレ目美女の。

92巻の表紙では青い髪だったけど93巻では緑髪。でも髪型が違うので花魁時のかつらが青髪なのか。だから別人のふりをして遊郭からトコを連れて逃げられたわけだ。

で、狂死郎親分は小紫が将軍オロチに歯向かったことにも動じず切り捨てて死んだことにし、さっさと葬儀の手配までしたのだから、表向きオロチに従う振りをしつつも実は小紫の素性を知っている侍側の人物かな。彼が傳ジロー?

丑三つ小僧

丑三つ小僧の正体はトのヤス(康イエ)でした。トの=殿か。きっと小紫が悪徳業者から巻き上げたお金をトコが持ち帰って彼がばら撒いていたのでしょう。

SMIL

人造悪魔の実がなぜSMILって名前なのかが明かされました。なるほど食うことを強いられつつも獣人化に失敗したか、もしくは獣人化を望まなかった人は笑うことしかできない呪いにかかるわけだ。

94巻

94巻の発売日はおそらく10月か11月ですね。トノヤスの死刑を受けてSMILの秘密が明かされるのは当然として、いよいよビッグ・マムが兎丼に到着してしるこ好きのクイーンと張り合い、あれこれ巻き込んでヒッチャカメッチャカって展開を期待します。

X-MEN ダーク・フェニックス

X-MEN ダーク・フェニックスが公開されたので見てきました。

X-MEN ダーク・フェニックス

ちなみに私はマーベルの中でもX-MENシリーズが一番好きです。AvengersもInfinity WarとEndgameこそ集大成で良かったけど、その前の2作は総花的で退屈だったし。

その点、X-MENシリーズは人種差別問題がベースになっているので、話に深みがあるように感じます。そしてダーク・フェニックスは原作コミックおよびアニメの有名シリーズの一つなので私にとって見逃せない作品でした。

さて、以下はネタバレ多数です。気になる人は読まないでください。


私の感想は「これ、わざわざ作る必要あったの?」です。そして「X-MEN終焉と言うだけあって見事にX-MENシリーズの息の根を止めてくれたなぁ。興行的に…」かな。何しろ退屈して途中で眠くなるほどだったので。

ストーリーを振り返ってみると、NASAのスペースシャトルが宇宙で遭難したので、X-MENが救出活動に向かい、宇宙飛行士全員を救出したものの、途中でジーンが謎の放射線(?)に被爆して、以後ミュータントパワーが不安定になり暴走するという話だったかと。

そしてジーンの暴走を止めようとするX-MEN、マグニートー、それにジーンの強大な力を奪おうとする謎の女が登場してひたすらバトルするだけの実に薄っぺらい展開だったような…。

そもそも映画3作目のX-MEN The Last Stand(ファイナルディシジョン)でも、「ダーク・フェニックス」という呼び方こそされていなかったものの、ジーンの最強ミュータントパワーの暴走が描かれていたわけで。若い世代のキャストでやり直したかったのかもしれないけど、見事に失敗してしまった印象です。

そう、The Last Standではマグニートーがゴールデンゲートブリッジを捥ぎ取ったり、ジャガーノートとシャドーキャットの鬼ごっこがあったり、他にも様々なミュータントパワーの見せ場があったけど、本作ではレギュラーメンバーによるありきたりなシーンばかり。斬新なミュータントパワーの対決こそがX-MENの真骨頂なのに。逆算して考えれば、X-MENの新しい映画を作るなら、目新しいミュータントパワーなり見せ方ありきで作らないと失敗すると思います。

よってどうせなら昔のアニメのようにシャイア帝国(異星の先進文明国)やリランドラ女王を登場させ、インペリアルガード(帝国軍)の面々とのバトルロイヤルにした方が良かったかもしれません。

ちなみに昔のアニメだと、ダーク・フェニックスの話にはセバスチャン・ショウやホワイト・クイーンらが登場するけど、どちらもX-MEN First Classで既に使っちゃってますからね。

ともかく、一連のX-MENシリーズもこれで打ち止めかと。DisneyによるFOXの買収によっていよいよX-MENの面々もMCUに合流する形でリブートされていくのだろうから。その際、二代目ウルヴァリンは原作通りガッチリ体型の小男にしてもらいたいな。

Avengers: Endgame

Avengers: Endgameを初日の初回上映で観てきました。

アベンジャーズエンドゲームのロゴ

ちなみに入場者プレゼントの起き上がり小法師はブラックウィドー(だよね?)が当たりました。

Endgameの入場者プレゼントのブラックウィドー起き上がり小法師

さて、下のトレーラの先はネタバレです。映画の内容を知りたくない人は読まないでください。


最初に感想を言うと「大満足」です。MCU全22作品を見てきた一人としては、とても納得感のある良い作品だったなあと。しばらくしたらもう一回観に行こうかな。

スーパーヒーローが半分消滅したままだと次の映画が作りづらいので、どうにかして大半が生き返るというストーリー展開は決定的だったから、私は「過去に遡って総当たり」か「なんとかサノスを倒してから神龍を呼び出す」のどちらかだと予想していたけど、「みんなを生き返らせてから総力戦」はもっと良い展開だったと思います。さすがです。

無敵のサノスの居場所が序盤であっさり突き止められ、大義を成し終えて満身創痍で隠居していた彼が殺される展開には驚いたけど、掴みはOK。とはいえラスボスはサノスじゃないと観衆は納得しないから、生残したアベンジャーズが皆を生き返らせるベく、現在では消失したインフィニティストーンを過去に拝借に行き、その過程で数年前の無傷なサノスが立ちふさがるというのも抜群でした。

その際に鍵となるのがアントマン。「量子世界を通れば過去のどの時点のどこにでも行かれる」という設定は都合が良すぎる気がするけど、SF作品は大なり小なりそうだもんな。同じマーベルのX-MENの昔のアニメなんかでは機械のブレスレットだけで時間移動していたし、キャプテン・マーベルが自力でタイムトラベルするのだと話が広がりません。

でも例のあの白いユニフォーム(てっきり宇宙服かと思っていた)を着て、みんなで過去に戻り手分けして石をかき集めさせることで、様々な人間模様を描くことに成功しています。

キャプテンアメリカ

本作で何が一番良かったかって、サノスを倒した後でキャプテン・アメリカが後始末のためにインフィニティストーンを過去に戻しに行ったものの仲間が待つ現代には戻らず、代わりに高齢の姿で現れたこと。彼は70年以上前に氷漬けにされてペギー・カーターとのダンスの約束を守れなかったけど、その失意の人生をやり直せたという。人間でありながらミョルニル(ソーのハンマー)を持てるほどの高潔な人物が幸福な生涯を送れたのは実に感動的です。

トニー・スターク

もう一人のリーダー、アイアンマンの描写も秀逸でした。本作をタイムストーンで過去に戻って戦うシナリオにしなかったのは、彼を父親にするためだったのでしょう。それだと新たな生命が生まれなかったことになってしまうから。

残念ながらトニーはインフィニティストーンを使ったことで力尽きて命を落としたけど、サノスを殺した後なのにスターク製ガントレットが奪われる可能性を予見してストーンをかすめ取れるようアーマー(おそらくガントレット側も)を開発していた点も天才としての面目躍如でした。

彼は過去に行って「ポッツ」と名乗り、父ハワードと子育てについて語らいます。地味に感動的なシーンでした。

そしてペッパーは最終決戦に自らもアーマーを着て『レスキュー』として参戦しますね。彼女にも心境の変化があったのでしょう。以前は戦地に赴くトニーをいつも制止していたけど、今回ばかりは悲劇を繰り返させるわけにはいかないから。トニーの死もしっかり受け止めていた様子でした。

ブルース・バナー

ハルクは愉快な人に変貌していました。Trailerでユニフォームを着ていたのに違和感があったけど、バナーとハルクの中間であり続ける術を獲得したのだと。Thor: RagnarokやAvengers: Infinity Warでもそうだったけど、もはや貴重なコメディー担当ですね。

そしてγ線の副産物であるハルクはスタークとは違ってインフィニティストーンを使っても生き残りました。さすが。

ソー

BIG4の内、ソーだけはえらい変わり様でした。ヴォルスタッグがと思うぐらいに。

そのソーも死んだ母と再会する機会を与えられますね。スターク父は人間なのでトニーを息子だとは見抜けなかったけど、ソーの母は魔女なのですべてを見抜いて彼と接しました。この対比も特徴的でした。

また、彼とは対照的にブリュンヒルデ(ヴァルキリー)はすっかり「漁師町のおかみさん」みたいになってて、女性の順応力の高さを象徴していました。

ちなみにその二人は6月公開のMEN IN BLACK INTERNATIONALでも共演していますね。劇中、ソーいじりもあるようで。

キャプテン・マーベル

キャプテン・マーベルはこの映画でも特別ゲストっぽい扱いでした。強すぎるので見せ場を多くすると彼女の映画っぽくなるから、宇宙を漂流するスタークを救出するなど助っ人的な存在にとどまっていました。まあ、妥当でしょう。

もちろんブラックウィドー、ホークアイ(ローニン)、その為すべてのメインキャラクターの活躍も抜かりなく描かれていたし、いやぁ、大満足です。

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