SHOHEI Hey!

大谷翔平の規格外の活躍ぶりはすでに語り尽くされている気もするけど、自分なりの考察を。

大谷翔平
公式Twitterから引用

水島新司さんの漫画作品に『光の小次郎』というものがあります。架空の12球団で繰り広げられるプロ野球の話です。

主人公は新田小次郎。投打で抜きん出た彼は、高卒ルーキー(1年浪人してプロ入り)ながら、投手としてはMAX160km/hの速球を武器に並みいる強打者を手玉に取り、打者としてはDH専門の選手を押しのけて打席に立ち、ホームランをかっ飛ばします。

30年以上前の発表当時は「漫画の話だ。投打分業のプロにこんな選手は現れないよな」と思って読んでいたのだけど、ご存知の通り、今年の大谷はそれ以上のことをやってのけているですよね。しかもメジャーリーグの舞台で。球速は160kmhにとどまらないし、ホームラン数は独走、長打率も脅威のハイアベレージ。今年のボールは飛ばないと言われているのに。

さて、漫画の中の新田小次郎は、あるとき偶然、奇跡的な一球を投げたがために、その再現にとりつかれて急激に調子を崩していきます。推測するに、物語としてはそれ以上の活躍の描写が難しく、そういう展開にせざるを得なかったのかもしれません。

一方、現実の大谷は、どんなに信じられない成績を上げても、ひたすら賞賛されるだけで「話の展開がつまらない」とは言われません。

よって怖いのは怪我だけですね。ただし、不本意だった過去3シーズンが、今年の驚異的な活躍の礎になっているわけだから、今シーズンを無事に乗り切ってくれるのではないかと。

最終的な成績は9勝、本塁打62本、.280くらいだと予想しておきます。

SLAM DUNKの新作映画に期待すること

先日、SLAM DUNKの新作映画が作られると発表されました。

slamdunk movie

SLAM DUNK、私は読んでいなかったのだけど、昨年になってフィリピン人の英語の先生たちと話を合わせるためにアニメを一気見しました。フィリピンではバスケ自体が人気スポーツだし、日本のアニメも親しまれています。

で、なるほど確かにSLAM DUNKは名作の座に値する作品ですね。ごく短い期間の物語で終わったのが残念だけど。

実は私もNBAのオールドファン。差し当たり赤木のモデルはパトリック・ユーイング(ニューヨークのキングコングと呼ばれていた)で、桜木のモデルはデニス・ロッドマンか。ユニフォームもシカゴ・ブルズ風ですね。いやあ懐かしい。そういやロッドマンは自分ではほとんどシュートせずにリバウンドばっかり獲っていたのだよな。ゴール下では比較的小柄(身長2mぐらい)で不利なのに。

さて、今になって映画化されるのだからアニメ未公開のエピソードを望むとして、他にも希望があります。ぜひ「3DCGにしてほしいな」と。キャプテン翼とかもそうだけど、アニメはアニメ。スポーツの試合には見えないのですよね。一人二人がフォーカスされたら他の選手が止まっているかのようで。

でも、せっかくSLAM DUNKの原作は射実的な画風なのだし、試合中の全シーンのプレーをデザインして実際の選手に再現させて、それをモーションキャプチャで、かつ360°カメラなんかも駆使して、実写さながらのバスケットボールを表現してもらいたいなと。

ONE PIECE 97巻

ONE PIECE 97巻の感想を。

以下ネタバレあり。連載は読んでないし、すでに話が進んでいて解釈が食い違っているかもしれないけど、そこはご容赦くださいな。

ONE PIECE 97巻

いよいよ鬼ヶ島での決戦が始まりました。また向こう4巻分(丸1年ぐらい)はバトルが続くのでしょうね。そうなると長いんだよな。尾田さんはあと5年ぐらいで完結するなんて言っているけど、もっとかかるのではなかろうか。カイドウ&ビッグマムをここで倒しても、その後は海軍やCP、黒ひげらとの決戦があるのだろうし。

さて、本巻で気になったのは以下。

山の神事件

狂死郎親分改め傳ジロー曰く、山の神事件は40年前の出来事だそうで。錦えもんと傳ジローが光月おでんの子分になったのはそんな前だったのですね。傳ジローは今50歳ぐらいかな。

逆算すると、おでんが白ひげの船で出港したのが釜茹で刑の約10年前。刑の執行が20年前ってことは、おでんが九里を平定してから出港まで10年ぐらいの月日があったわけだ。

ジンベエの加入

駆けつけたジンベエが名乗りを上げ、改めて麦わら海賊団入りを宣言。ローとキッドは驚いていたけど、なるほどジンベエがビッグマムの傘下から抜けた頃には二人ともワの国にいて外界のニュースは耳に入ってなかったからな。

ページワンの帽子

跳び六砲のページワンが被っている帽子、インペルダウンのサルデスのものに似ているけど何か関係があるのかな。

イゾウ

ホールケーキアイランド編の直前、ゾウでチームを分けた際、ネコマムシがなぜマルコを探すのかピンと来なかったけど、なるほどイゾウを決戦の場に連れて来たかったのですね。

重大発表

カドイドウは宴の場でビッグ・マム海賊団との同盟を宣言した後、重大発表を行うのだとか。「ヤマトぼっちゃん」に関わることだそうで。終盤に「新鬼ヶ島計画」って名前も出てきたけど詳しいことはまだ語られていません。

ヤマト

本巻の最後に登場したカイドウの息子ヤマト、実は女性でした。しかも光月おでんを崇拝し、おでんの航海日誌を所有しているとのこと。ちょうどルフィに憧れたバルトトロメオみたいな関係だけど、当然、より重要な約割を担うのでしょう。エースとの関わり合いもあるそうだし。

で、ここからは私の推測。ヤマトの母親は実はビッグ・マムなのではなかろうか。以前、カイドウはビッグ・マムに「大きな借り」「一生の恩」があると語られていたけど、それがヤマトのことではないかと。原則、我が子を手放さないビッグ・マムに頼みこんで跡取りとして迎え入れたとか。

ほんでもって「新鬼ヶ島計画」ではカイドウが本当にヤマトに跡目を継がせようとしているのではないかと。何なら百獣&ビッグ・マムの両海賊団を束ねる立場として。ほんでもってヤマトはそれを蹴る…なんて展開を予想します。

さて、続きが気になるけど98巻の発売は12月、いや1月かな。

ブラックパンサー死す

ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマン氏が亡くなりました。享年43歳。大腸がんだったそうで。奇しくも安倍総理も持病の大腸炎で辞職を発表したばかり。大腸はデリケートな臓器なのでしょうかね。

ブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)

なお、ボーズマン氏は確か、弥助(400年以上前に来日して織田信長に仕えた黒人の侍)を演じる予定だったはずだけど、果たされなかったのですね。その点も重ね重ね残念です。できることなら紫色の汁を飲んで回復して欲しかった…。

謹んでご冥福をお祈りします。ワカンダ・フォーエバー。

ダンジョン飯(9)

ダンジョン飯(DELICIOUS IN DUNGEON)の第9巻が発売されてしばらく経ったので感想でも。ダンジョン飯は私が必ず新刊を買うと決めている数少ない漫画作品です。ちなみに他はONE PIECEとHUNTER x HUNTER。キングダムは加冠の儀まででギブアップしました。

ダンジョン飯(9)
この表紙でミスルン隊長が踏みつけているのはサンゴ蛇かな

この作品の特徴は、非常に綿密に設計されていること。さりげない要素が重要な伏線だったりします。そしてユーモアもたっぷり。特にツッコミの台詞が上手いのですよね。基本的にはライオスとセンシがボケでマルシルとチルチャックがツッコミを担当。イヅツミが第三者的異端分子ってとこかな。

以下、ネタバレです。

ダンジョン飯の9巻では、迷宮の謎の一つ「黒魔術(古代魔術)の禁忌」が明かされました。「異世界から人間の欲望に付け込む悪魔を呼び込みかねないから」だそうな。それにより古代文明は滅びたのだと。そういやマルシルがファリンを蘇生させた際に異次元からエネルギーを取り出して利用したと言っていました。あれがリスキーな行為だったわけだ。マルシルがそれを自覚しているかどうかは今のところ不明です。

そしてミスルン隊長もその犠牲者。迷宮の主人となり理想の時間を味わった挙句に右目を潰され、復讐心以外の欲を食われたという。彼の世界では、恋人はナーガ(下半身がサンゴ蛇?)に変異していましたね。ヤギの姿をしていたその悪魔が今どこにいるのかは不明だけど、更なる犠牲者が出ないようカナリアによって迷宮ごと封じられたのでしょう。十分に力を付けるまでこちらの世界に来られないらしいから。

ならばまた疑問が。かつて文明を滅した悪魔はどうなったのかと。こちらに来て倒されたか払われたか、経年により力を失ったのか。

さらにもう一つ。有翼の獅子も狂乱の魔術師シスルの願いから黄金城の迷宮と魔物たちを作ったのだそうで。ならば彼もヤギ姿の悪魔と同様に異界の存在なのかも。この迷宮も人の欲望に強く反応するのだし。

ちなみにミスルンが欲望を食われた際のカナリアの隊長が陰気なミルシリル。カブルーの養母ですね。ぬいぐるみ使いで剣術の達人の。

ただし彼女仕込みの剣の腕前を持ち頭も切れるカブルーのパーティは最高のメンバーバランス(戦士二人と魔法使い二人、そして感覚が鋭いハーフフットとコボルト)だけど割と浅い階層でたびたび全滅。他方、最小構成で少々頼りないライオスのパーティは今回も自力で最深層まで到達。この差は欲望の種類の違いなのでしょう。カブルーたちは財宝に執着があるけど、ライオスたちはファリンを助ける目的以外の動機は好奇心や知識欲だから。

さて、9巻の最後はミスルン隊長率いるカナリアがライオス達に遭遇しそうな場面で終わりました。カナリアの任務は迷宮の制圧だけど、ライオスの夢は魔物との共存。シスルはデルガルの死を受け入れず、ファリンは彼に味方します。何やら複雑な展開が待っていそうですね。

そしてまだほとんど語られていないマルシルの素性も気になります。夢魔に見せられた悪夢では「みんなと走る速さが違う」「これからもたくさんの人を見送らないといけない」という心の傷に言及されていたので、実はライオスが見立てた100歳前後(トールマンの20歳相当)ではなく、もっと年長で複雑な過去があると踏んでいるのだけど、どうでしょう。いつぞやの「親が宮廷魔術師だった」と過去形なのも彼女が超長寿ゆえかもしれないなと。エルフ世界では世代交代なんて滅多に起こらないだろうし。自分を魅了しに来たサキュバスの眼帯には「死」とあり、スライムによって死亡(すぐに蘇生)させられた際にも感激していたので死に対する憧れもあるのではないかと。

そうそう、7巻までは7話収録だったけど8巻からは6話収録に変わっていますよね。これは歓迎です。単行本発売ペースが上がるから。次の10巻も年内に出るかな。

最後に一点。九井涼子さんには珍しく8巻と9巻には矛盾がありますね。ライオスがイヅツミを誘導すべく鈴を投げた際の描写、8巻ではカブルーとシュロー、そしてカナリアが横並びだったけど、9巻のカブルーはミスルン隊長と共に迷宮の深層にいます。まあ、そこはご愛敬。