令和に想う

2019年5月1日、さしずめ今日は令和元日といったところでしょうか。

令和

私は今年の1月1日の方が改元に相応しいと思っていたけど、まあいいでしょう。上皇が安らかな日々を送られ、新天皇の下で令和が良き時代となるよう願っています。日本も世界も。

さて、新天皇は59歳。ということは令和は長くとも30年程度ですね。皇嗣となられた秋篠宮様は先々の即位を辞退されるようなことをおっしゃったものの、それは令和がいつまで続くかにもよります。あって欲しくはないし、天皇は健康面にも万全を期しておられるはずですが、それでも深刻な病にかからないとも限りません。

また、令和が長く続き、皇嗣ではなく悠仁様が即位されるとしても、そのときに次代の皇太子がおられるかはわかりません。今さら側室制度というわけにもいかないし、一般的には不妊の原因が男性側にあることも多いと言われています。

そこで女系天皇や女性宮家の議論が持ち上がるのだけど、いつまでたってもまとまらない可能性が高いのではないかと。

ちなみに私の意見は「悠仁さまに一蓮托生」です。なすがままに。どのような未来になっても受け入れると。ならば結果的には男系に限られる現行制度に賛成ということになるか。

とはいえ先々の悠仁様が子宝に恵まれ、男子が複数人生まれることが最も好ましいわけで、そのために社会がどうなるべきかというと「少子化対策の促進」ではないかと。具体的には教育費と子供の医療の無償化の徹底。日本中どの自治体でも子供を産み育てるための経済的な負担がなくなるような。仮に低所得のシングルマザー家庭であっても子供が貧困に陥っているとは実感しないレベルの支援が必要です。

経済負担さえなければ多く産みたいと願う夫婦や女性は少なくないのだし、その後押しと空気感ができれば不妊に対する医療分野でもニーズが増えることで進展があり、もしかしたら日本の天皇制の継続に大きな助けとなるかもしれないのだから。

もちろんそれが取り越し苦労であっても出生率が改善するだけでも喜ばしいことです。

昭和天皇物語

『昭和天皇物語』なる漫画の単行本第1巻が発売されたので読みました。ビッグコミックオリジナルで連載されているようですね。

昭和天皇物語

今上天皇の退位が近くなったことで企画されたのだろうけど、よもやこのテーマの漫画が世に送り出されるとは思ってもみませんでした。何というか、おそれ多いタブーの領域だと勝手に思っていたもので。

でも、映画『日本のいちばん長い日』では本木雅弘さんが演じていたし、考えてみれば昭和天皇は我が国の近代史が誇る最大の偉人なので、むしろ後世に積極的に伝えるべきでしょう。

第1巻の冒頭はかの有名なマッカーサー司令官との会談で始まります。敗戦国の王として命乞いをするどころか、 自らが戦争の全責任を負うと申し出られたことで、マッカーサーがいたく感銘を受けたいという。昭和天皇のこのお言葉がなければ天皇制は廃止され、その後の日本はもっと主体性のない国になっていたかもしれません。

さて、物語は昭和天皇が皇太子になる前、明治時代後半の幼少期から描かれています。我々は昭和天皇が高潔なお人柄だったことぐらいしか存じ上げないので、非常に興味深いです。当然ながら今後青年期に差し掛かり、20歳で摂政になり、25歳で天皇に即位され、その間には関東大震災が、その後も太平洋戦争、そして戦後の復興など激動の時代が天皇中心に描かれていくのでしょう。

作者および編集者は、この漫画の連載をやるからには膨大な資料を読み込み、各方面に綿密な取材を敢行しているはず。よって逸話やセリフの細かいところまで史実なのか、あるいは多分にフィクションで補正されているのかは私には解らないのだけど、ともかく最終話まで読み遂げないといけない作品だと思いました。