マブールのウミウシ

マブールのハウスリーフ「Paradise 1」で見かけたウミウシ。アカフチリュウグウウミウシですね。体長は40mmぐらい。

アカフチリュウグウウミウシ

この写真はウミウシを撮る上で私が一番好きなアングルです。ただしこれを撮れるのは個体の手前に十分な空間があるときのみ。 このときは木組みの漁礁の梁の上にこちら向きに鎮座していました。

アカフチリュウグウウミウシ

シパダンウォータービレッジ評

シパタンウォータビレッジ(Sipadan Walter villeage、以下SWV)を使ってみたの感想は「悪くない」かな。うん、悪くはないんだけど決して良くもないですね。

シパタンウォータビレッジ(Sipadan Walter villeage)
マブール島側からの景色

まずはダイビング面。到着日がハウスリーフでのチェックダイブなのは当然として、二日目が早朝(5:15出発)からのシパダンってのもいいでしょう。バッファローフィッシュの行進狙いは定番だから。でもね、三日目もシパダンって何よ。今回、三日間しかないのに。

チェックダイブの課題はマスククリアとレギュレータリカバリ。他所のサービスだと各人の水中の身のこなしを見て、潜り慣れた無難な人は免除するところなのに、SWVのそのダイブマスターは全員に順番で課していました。当然、時間はかかるし、この点でも何かやっつけ仕事っぽくて嫌な予感がしたのですよね。

いや、二日目の夕方に発表された翌日のスケジュールはちゃんとカパライ&マブールだったのに、晩御飯を食べていたら事前相談もなしに「チェンジした」だと。シパダンじゃなくカパライに行きたいといっても聞き入れられず渋々シパダンで承諾させられました。拒否権はないのかよ。

結局、シパダン3本コースを2本に変えて3本目だけカパライにしてもらいましたが。

そもそもシバダン、パーミットの関係で人数制限があるんじゃなかったの?かつては行けることがラッキーだったはずなのに。パーミットにはキックバック、バックマージン制度でもあるんでしょうかね?

あるいは各ダイビングサービスにノルマがあるとか?一日トータル120人の内、SWVの割り当てはで14〜20人(毎日変動制)。リゾートはレストランが満席になるぐらいの盛況ぶりだったけど8割型は中国人でダイビングしない人が多そうだから我々まで動員されたとか?

シパダンのビーチ
晴れた日のシパダンのビーチは美しい風景が広がるけど、それが目当てじゃないし…

他にも、レンタル機材にはダイビング不可能な程度の整備状況のものも。ありがちなくたびれてるどころのレベルではありません。しかもボートに予備のレギュセットすら積んでないというお粗末さ。そのため私の連れの一人はシパダンで1ダイブ潜り損なうありさま。私のタンクもエアー漏れしててエントリ後にチェンジさせられたし。

ほんでもってハウスリーフも私が見た範囲では殺風景な感じ。一応、名物のニシキテグリなんかは見せてもらったけど、お隣のボルネオマブールリゾートのハウスリーフの方がまだ生物相が充実していたような。まあ、あちらは2年前の話だし、双方で潜ったサンプル数が少ないので断言はできないけど。

そして、何というかダイビングサービスは総じて統制が取れていない印象です。例えば到着日のダイビング機材の運搬にしてもしかり。まったくシステム化されておらず、こちらから用事を言いつけないと働いてくれない感じです。

居合わせた常連の日本人インストラクターに聞いた話では、近年は中国人客が増えて、それに嫌気が差した重鎮スタッフが立て続けに辞めたのだそうな。さもありなん。昔はヨーロピアンと日本人だけの秩序立ったリゾートだったのに…。

てなわけでSWV、自分からすすんでまた行きたいとは思いませんね。私の活動拠点には入れません。今後、私に旅の行きの決定権が委ねられ、マレーシア内で検討するとしても、同じ金額を払うなら他所のリゾートにします。他者にも積極的には勧めないでしょう。

でも、ダイビングのクルーこそちゃきちゃきしてないけど、その他のホスピタリティはそこそこ充実しているし、事情が解ってるリピーターに連れて来てもらえば大きな不自由はなさそうなのも事実。機材トラブルさえなければ。

よって冒頭の通り、悪くない。決して悪くはないんだけど…って感じです。

カパライのウミウシ

実は今回のシパダン・マブールの旅ではとある理由で写真が極端に少なかったりします。 というわけで目ぼしいものから紹介。ウミウシです。

クロヘリアメフラシかその仲間

種類は解らないけど、ゴクラクミドリガイもしくはチャイロミドリガイ、あるいはその近似種かな。

早速、訂正情報が入りました。ミドリガイ系ではなくクロヘリアメフラシかその仲間だそうです。いやあウミウシって難しい…。

前からのショットはこちら。

クロヘリアメフラシかその仲間

実はこのウミウシ、こんなところに住んでいました。

クロヘリアメフラシかその仲間とオニダルマオコゼ

石みたいに見えるけど魚。その名もストーンフィッシュ。和名はオニダルマオコゼ

石に見えるけど魚です。左(写真では向かって右側)のエラ付近に黒い物体が。このウミウシです。もちろん猛毒のこの魚には触れないので、ガイドが指示棒でウミウシをつんつんして魚の背中に誘導してから撮影。 ちなみにストーンフィッシュが15cm弱、ウミウシは5mmほど。

シパダンに行ってきました

よく見るお土産のお菓子のパッケージみたいなタイトルですが、先週末シパダンに行ってきました。正確にはマブール島の水上コテージ泊ですが、リゾート名が「Sipadan Walter Village(シパダンウォータービレッジ)」なので。

木曜の夜(21:30)に成田を発ち火曜日の朝(7:00)に帰ってくる3泊6日のツアーです。往復機内泊が入るので平日の休暇は2日で行って帰ってこられます。

私の場合、帰国した足で会社に直行。しかも夜は月刊マリンダイビングのパーティ(平たくいうと編集者と読者連中の飲み会)でした。家に帰り着いたのはリゾートを発った32時間後。うん、なかなかの強行スケジュールだ。

で、今回のダイビングですが、わざわざ無制限ダイブのリゾートに行っておきながら潜ったのはわずか7本(規定のガイドダイブ数)のみ。これって暴挙というか愚挙というか…。

9月に同じリゾートに行った仲間は同じような日程で14本潜ったそうな。アホだ。まあでも毎日1〜2本のセルフダイブは基本ですよね。それ潜んないと損した気にもなるし。

いや、私はセフルダイブにも行く気だったのですが、何しろ3人の連れが3人ともそれだけしか潜りたがらなかったのですよね。当然ながら単独ではセルフに行かれないし、かといって無理矢理連れ出すのも気の毒だし、他のチームに混ぜてもらおうにも行動の時間帯が違っててペースが合わなくて。

いやあ、あの三人、わざわざ遠いところまで連れて行った甲斐がなかったなぁ。それだったら比較的安上がりな沖縄の離島とかフィリピン、あるいはパラオとかにしとけば良かった。まさか片道15時間かそこらかけてマブールくんだりまで来ておきながら、海の中を存分に楽しもうと思わない人たちだったとは…。私の事前調査不足だ。

3人とも体力が続かないのか、体が冷えやすいのか、耳とかの調子がいまいちなのか、さっさとシャワーやビールにありつきたいのか…。言い方によっては角が立つので恐る恐る訊いてみたら「疲れてた」のだそうな。まあ、ダイビング云々ではなく日頃の疲労の蓄積などもあったのかも。ならば無理に連れて行って海中で力尽きられたり、上がってから寝込まれたりしてもいけないし、しかたないですね。 

まあ、ダイビング以外の面は楽しかったし、ちょっと嬉しい出会いもあったから、今回はそれでよしとするしかないかな。たまには不本意なツアーもありましょう。何ならメンバーを替えてまた行けばいいのだし。

Macユーザーで良かったと思うとき

私は24年来のMacユーザーです。なにしろクリエイターにとってはWindowsよりも圧倒的に使い勝手がいいので。

一頃のMacはシェアが風前の灯火だったけど、今やWindowsの方が先行きが怪しくなってしまいました。Windows 8なんて進化の方向を間違っていると思うし。 来年のXPのサポート終了を機に「どうせ変える必要があるなら、この際Webベースに」って企業も多いでしょうしね。

Apertureさて、Mac使いで良かったと思う点の一つが写真のハンドリング。具体的にはAperture(アパチャー。「絞り」を意味する英語)の存在が素晴らしすぎること。 ApertureはApple製のMac専用ソフトウエアで、Mac App Storeにて¥6,900¥7,800(先日、円安で価格改定された)で販売されています。主な役割は以下の2点。

  • 写真の管理
  • 写真のレタッチ

基本的にはMacに付いてくるiPhotoというアプリの上位版で、管理する写真はiTunesを通じてiPhoneやiPadに転送できます。

同様のものにAdobeのPhontshop Lightroom(Win/Mac)があるけど、こちらはAmazonからのダウンロード版が16,800円。しかも、流通在庫を除けばパッケージ販売がなくなりCreative Cloudの会費制になりました。Adobe CS3以上の保有者は月々1,000円、年間契約で2,200円、月単位の契約だと3,200円です。高けーよ。

で、Apertureでも写真に関する一通りのレタッチができます。我々ダイバーが使う頻度が高いのが以下の機能かと。

  • RAW現像
  • トリミング
  • レベル補正
  • ホワイトバランスの調整
  • 明るさ調整
  • ゴミ取り

中でもレベル補正は強烈です。たとえばこの写真。

レンベの現像直後のRAWファイル
レンベの現像直後のRAWファイル

こういうくすんだ写真がボタンクリックひとつでこうなります。

色補正後のRAWファイル
色補正後のRAWファイル レベル補正ボタンを押すと瞬時に色味が回復します。 ここから色味を微調整して、大きなゴミを取れば完成です

時には派手目な調整になりがちだけど、手作業では色を回復させるより落ち着かせる方が簡単です。 ホワイトバランスの調整も、画面の中で白の部分を探してクリックするだけ。いやあ、楽ちん楽ちん。

ひょっとしたら他のアプリでも同じ手順なのかも知れないけど、安価なApple純正アプリって点もポイント高いです。