嫌いでも今だけは小沢一郎を支持しようよ

上野動物園の子パンダ、死んじゃいましたね。残念ですが、石原都知事の「センカクと名付けてうんぬん」という血迷い事が実現しなかった点だけは良かったかな。「尖閣を中国に返す」では国賊的に拙かろうと。


いわゆる小沢新党『国民の生活が第一』が発足しました。私は好きでも嫌いでもないのですが、世の中には小沢一郎が大嫌いな人が多いようです。

まあ、解らなくはないものの、そうやって反小沢、嫌小沢的論調でもって野田内閣デタラメぶりが覆い隠され、増税にしろ原発にしろ、このまますべてがなし崩しに進んでいくことは拙いわけです。

霞が関の息のかかった大手メディアの世論調査では「小沢氏支持しない80%」なんて伝えられていますが(おそらく恣意的な設問で訊いているはず)、だとしても「小沢不支持=野田支持」ではなかろうと。

で、私の考えとしては「この際、我々国民は小沢一郎を存分に利用すべきだ」というもの。つまり消費税の参院可決を阻み、総選挙に向かわせるためのツールとして。それこそ一回だけ、これっきりの使い捨てで構わないのだから彼の後押しをしようじゃないかと。そうして早期に総選挙まで持っていければ小沢一郎もお役御免。総選挙では小沢新党に限らず思い思いに投票すれば良いわけで。

差し当たり野党議員をかき集めれば内閣不信任案を提出できます。もちろん自公が民主党政権と一蓮托生を決め込むなら否決されますが、連立政権ではないのだし、賛成か棄権すれば野田内閣は終わりです。消費税法案もいったん白紙に戻ります。そしてその可能性は大いにあるでしょう。民主同様、支持率ジリ貧の自民党は表向きは解散を求めながらも本心では時間稼ぎがしたい一方で、こんな野田内閣を信任したとなればますます選挙で戦い難くなるのだから。

もっとも解散総選挙ではなく内閣総辞職ってパターンもあり得るものの、もはや民主党の政権が行き詰まっているのは明らか。ここは解散して、民主も自民も増税路線を貫くなら貫くで、それぞれ新たに練り直したマニフェストなりビジョンを掲げて国民の信を問うてもらうと。

野田総理は「マニフェストに書いてなくても、国民のためにやらなければならないことがある」と言うわけですが、それほど急務で重要なら増税を掲げていても勝てるはず。国民は決して負担が増えるのが嫌で消費税増税に反対しているわけではないのだから。まあ、いまさら民主党の言い分を真に受ける馬鹿正直な国民はいなさそうですが。

将来の消費税増税は避けられないとしても、この政権による「何に使うかは言えないけど、とりあえず税率だけは上げさせてもらうよ」というやり方はまことにけしからん話。消費税の増税に肯定的な人であっても、今回のこの騙し討ち増税は承諾できないのではないでしょうか。上げるにしても、少しでもましな政権下で、ちゃんとした展望と将来像、計画性を示してからの手続きにしてもらわないと。このままでは財政再建にも社会保障の充実にもならず、増税のツケを更なる増税で埋める悪循環に陥るのが目に見えています。

そういった事態を避けるために、まずは野田政権を一刻も早く倒さないと。そのための使い捨てのツールとして最も使いでがあるのが小沢一郎だと思うのですよね。本来なら野党第一党の自民党が倒閣に動かなければならないところですが、これまたいかにも腰砕けで…。