小笠原かぁ

昨日の「世界の果てまでイッテQ!」はイモトの小笠原記でした。懐かしい。小笠原には私も年末年始で一度だけ行ったことがあります。残念ながら写真は残っていないけど。

島ではイモト同様カメ肉も食ったし、何といっても現地で飲むラム酒は美味しかった。番組でイモトを酔い潰したこれですね。

貧乏舌のためか私はラム好き(作っている人には悪いけど、そもそもラムはサトウキビの搾りかす(廃糖蜜)で作る安酒なんで…)。同じ国産ラムでも小笠原のは南大東島のコルコルよりも飲みやすい感じです。こないだも有楽町の馴染みのお店に仲間がお土産がてらキープしてた小笠原ラムのボトルを1人で空けちゃいました。

さて、小笠原行きの難関は何といっても往復50時間超の船旅。しかも冬の沖合いは海が荒れがちです。私が行ったときは、おがさわら丸での往路は意気揚々と通路にゴザを敷き約10人で宴会してたものの、復路は皆船室でぐったり。私は船酔いには割と強い方ですが、揺れが大きいときは酔いそうでなかなか起き上がれません。それでも頃合いを見計らって食堂に行き、カツカレーを食べた記憶があります。揺れているときはスプーンを止め、揺れが収まった瞬間を狙ってカレーを口にかき込みます。そうしないと気持ち悪くなりそうだったので。結局、連れの1人は吐いたらしいです。そんな中でも戦中派か漁師だか、おじいさん連中は平然と酒盛りしていたなあ。

そうそう、一昨年の暮れ、久しぶりに小笠原に行ってみようかと思い立ち、年末年始のツアーを物色したことがあります。何しろ飛行機で行くリゾートはどこもツアー代が大きく跳ね上がるので。その点、小笠原は比較的リーズナブルなのですよね。

きそなお、どうせなら1度経験したおがさわら丸ではなく季節限定運行のカーフェリー「きそ(右写真)」を利用するツアーにしようかと。船内に大浴場があり、現地での夜は港の近くに停泊して宿泊施設を兼ねるやつです。船には門限があるものの、代わりに船内イベントが充実しているとのこと。総トン数でおがさわら丸の2倍強の大型船は航行中の高波にも強いはずだし、一回試すのも良いだろうと。

でも、この時は何となく申し込みそこねてそれっきりになったのですが、後で聞いた話では、その日程のツアーは見事に台風並の強烈な低気圧に見舞われ、一度も島に接近できず、日本の海域の400kmぐらい南まで行って帰ってきたのだとか。もちろんダイビングどころか1歩も船外に出られない単なる4泊5日の船旅。行きそびれて良かった。

ちなみにおがさわら丸の方は着岸できたものの、当然ながらダイビングは中止。恒例の年越し花火もなく、室内でのちょっとした催しがあっただけだったそうな。

あのようにダイナミックな海ではなかなかマクロ中心にってわけにもいかないけど、確か小笠原では16mかそこらの水深でヘルフリッチが見られたので、機会があればもう一度今のカメラで撮りに行きたいものです。正月とゴールデンウィークとお盆は外して。

SONY NEX-7の驚愕の事実

SONY NEXシリーズの最上位機種NEX-7のスペック表を見ていて驚いたことがあります。それはファインダー使用時の撮影枚数。

  ファインダー使用時 液晶モニター使用時
静止画撮影可能時間 約350枚 約430枚
動画撮影可能時間 約90分 約100分

この通り、わずか0.5インチのファインダー(EVF)利用時の方が面積比で36倍もある3インチの液晶モニターのときよりも撮影枚数で2割減、動画撮影時間で1割短くなってしまいます。高密度だからなのか、どうやらEVFの方が余計に電力を喰ってしまうようで。

この点は非常に残念。なにしろミラーレスカメラの弱点の一つが電力消費の早さで、それが克服されるのかと期待していたもので。

350枚というと生物相が充実した海で2日間持たせるには厳しい感じです。旅先には日数分の交換バッテリーを持参するか、充電機も持って行って夜のうちにチャージしておかないと。いずれにしても毎日ハウジングを開けてセッティングし直す必要がありそうです。


SONY α NEX-7K


ソニー リチャージャブルバッテリーパック NP-FW50

ちなみにPanasonic のLUMIX GH2はファインダー利用時にも撮影枚数に大きな違いはないようです。Olympus OM-Dはスペック表からはデータを読み取れませんでした。

チンアナゴ箸つまみ選手権

こちらの写真はパラオのジャーマンチャンネルで仲間のOさんがチンアナゴをつまもうと待ち構えているところ。

チンアナゴ箸つまみ選手権

実はこの前夜、パラオスポートのラウンジで酒を飲みながらわいわいやっているときに「チンアナゴ、箸でつまんだら賞金50万円出すぞ」という話で盛り上がりました。そこでOさんが果敢にチャレンジしたわけです。

クリーニングステーション近くの砂地でのマンタ待ち中、ガイドから指示棒2本を借り、下流から近づいて、いったんは引っ込んだチンアナゴが再度顔を出すのをじっと待ち構えます。おかげで指示棒を2本とも渡したガイドはマンタが出たのにタンクを鳴らして知らせることができなかったというオチ…。

結局、Oさんもチンアナゴはつまめませんでした。この写真、よく見ると奥にはチンアナゴがニョキニョキと出ています。人間を小馬鹿にしたように。

チンアナゴの横顔
こちらは座間味のチンアナゴ。確かに犬のチンに似ています

OLYMPUS OM-Dは水中ビデオにいいかも

OLYMPUS OM-D E-M5が発表されました。マイクロフォーサーズのミラーレス機ですが、このクラシカルな外観は確かに目を引きますね。

OLYMPUS OM-D

ビューファインダは電子式(144万画素)。タイムラグを最短0.03秒に押さえてあるということで、実機を触ることがあれば確かめてみたいところです。

例によって純正ハウジングも発売されます。前作にあったレンズポート周りのLEDはなくなりましたね。

OLYMPUS OM-Dの純正ハウジング

そして注目なのはミラーレスカメラには珍しくバッテリーホルダー「HLD-6」が用意されていること。

OLYMPUS OM-D+バッテリーホルダー

このカメラは本体に新方式の手ブレ補正を搭載していてフルHD動画(1920 x 1080)も撮れるので、バッテリーホルダー付きで収納できる水中ハウジングを作ってもらえば、ひたすら水中で動画を撮影できます。最近のデジイチのトレンドの一つが動画で、NauticamのNikon D7000向けハウジングもビデオ撮影対応製品(外部モニタにもHDMIケーブルで接続できる)にモデルチェンジしましたし。

水中動画撮影に最適なレンズはこれ(↓)かな?

Panasonic デジタルカメラオプション マイクロフォーサーズシステム用交換レンズ 魚眼レンズ H-F008

それにしてもOLYMPUS XZ-1の後継機はこのタイミングでは発売されないのでしょうか。もともとサイクル的に1年半持たせる予定だったとも聞きますが、そう遠くない内に出さないと他社製品とのかねあいでスペック的に周回遅れ感が強まってくると思うのですがね。

パラワンガイドの得意技

2003年、私が初めてパラオスポートを利用した際のトリップディレクター兼ガイドは巨漢のパラオ人でした。ちなみに彼は日本人女性と結婚して今は千葉に住んでいるらしいです。もともと日本語ぺらぺらでしたしね。北海道出身とうそぶいていたなぁ。

その彼の得意技がナポレオンフィッシュとのハグ。ブルーコーナーの棚上でダイバーに愛想を振りまいていた大きなオスのナポレオンフィッシュを腹合わせに抱きかかえる技です。かつて誰かがゆで卵で餌付けしたと聞きます。よほどその味が気に入ったのが馴染みの彼を見分けると魚の方からすり寄ってきていました。彼がBCのポッケやサーフパンツの裾などから卵を出すふりをするとナポレオンフィッシュの目が釘付けになるのですよね。卵持っていなくても。奴ら、嗅覚は発達していないのかな。

ブルーコーナーのナポレオンフィッシュ
ブルーコーナーのナポレオンフィッシュ 十分に育って額が張り出したブルーコーナーのナポレオンフィッシュ

後年、誰かがそのハグの様子を写真に撮って「サービスという名の虐待」だっけか、そんなタイトルでどこかのフォトコンに入選していましたが、私はそうは考えないのですよね。あれのどこが虐待なものかと。

それって、単なる野生動物との接触、たわむれです。自然界において、まったくもって触れられないものもいれば、割とたやすくさわれる種や個体もいます。もちろんいろんな理由で触れてはいけないものもいますが。でもこれはさかなクンが蛸を抱きかかえるのと大差ないと。あるいはダイバーがハリセンボンやコクテンフグを膨らますのと。

そのナポレオンフィッシュは1m超級まで育ったのですから、そもそも十分に警戒心を持った個体のはず。だいたい海ではサイズのある魚の方が人間の接近には神経質だったりしますし。ゆで卵欲しさかもしれないけど、毎回ハグされていたのだから、彼に心を許して寄って来ていたとも言えましょう。中には人になつく野生動物もいるわけで、虐待なんて言うのは観念的で想像が逞しすぎです。

でもまあナポレオンフィッシュは一応絶滅危惧種だし、誰かれともなく真似してはまずいんで、その意味では慎んだ方が良いかもしれません。

ちなみにナポレオンフィッシュがレッドリストに乗った理由はご多分に漏れず乱獲。種の存続に関して言えば、ダイバーの振る舞いよりも人間の食文化の方がよっぽど残酷なわけです。