沖縄の人に訊いてみたいこと

5月29日放送の朝まで生テレビを見ました。テーマは『激論!“沖縄基地問題”と日本』です。

折しも米国訪問中の翁長知事の作戦は「普天間基地の存続にNO。辺野古基地の建設にもNO。日本政府の頭越しに米国と掛け合って沖縄からの撤退を要請する」です。これが功を奏するかは解らないけど、そういうことなら米軍が撤退した場合のプランは考えておくべきですよね。普天間は小さい基地だけど、一つ実績ができて跡地の商業利用が成功しようものなら、次も次もってことになるだろうから。

そこで私がこの問題で沖縄の人たちに訊いてみたいのは「もし米軍が撤退すれば代わりに重武装した自衛隊の配備が必要だと思うが、自衛隊ならOKか?それとも自衛隊もNOなのか?」ということ。

「基地があるから戦争になる。基地がなければ危機はない」なんてのは戯言。もちろん仮に米軍が沖縄から撤退したら人民解放軍が沖縄に攻め入って武力で占領するなんてことはないでしょうが、中国漁船がこれまで以上に沖縄近海の漁場を荒らしまくったり、どこかに人工島やら活動拠点を作ったりはし兼ねません。南沙諸島と同様、沖縄にとっても日本にとっても極めて不都合な状況に追い込まれるのは目に見えています。その内、尖閣だけでなく他の島々も中国領だと言い出し兼ねません。

よって米軍を退かせるならそれに変わる抑止力が必要です。「米軍関連の経済効果は5%だから何とでもカバーできる」なんてことでは、残念ながら済みません。

ならば選択肢は自衛隊しかないですよね。それにだって法改正やら予算、人員面など課題も多いものの、まあ「米軍はダメだけど自衛隊ならいい」ってことなら解りやすくはあります。基地問題が純粋な内政問題となるので。議論は紛糾するにしても、国会は野党が機能していないし。

ちなみに、有名なbloggerの永江一石さんの案は「巨大空母を数隻、沖縄近海に浮かべ、レクリエーション船もはべらせる」だそうです。これ、私も考えたことがありました。スタートレックのD型エンタープライズみたいな感じですね。軍艦でありながら士官や兵の家族の居室があり、各種娯楽施設や保育・学校機能も有しているという。

まあ、そこまで本格的でなくても例えばサイパン沖には米海軍の船が停泊しています。以前聞いた話では、サイパンは米国領ではないためそうしているのだと。ほんでもって週末の夜はライトアップしているから船でパーティが開かれているのでしょう。

ただし巨大空母の案はお金と時間がかかりすぎるので非現実的かも。

私も沖縄の人たちの肩を持ちたい思いはあるけど、在沖米軍基地の撤廃を訴えるなら米軍抜きでやっていく展望があるのか訊いてみたいです。なければ残念だけど米軍の駐留は認めつつ、活動縮小を訴えるしかないと思うのですよね。

ヤマタイカ

昨日の夜、大きな地震があったらしいですね。他人事みたいに言うのは私がまったく気付かなかったから。私はその頃コナミスポーツでのトレーニングを終えて隣のAEONにいたはずだけど、周りも騒いでいなかったので、たまたま局所的に揺れが小さかったのでしょうかね。

で、小田急線の新百合ヶ丘駅に行ったら人がごった返していて、掲示板を見て地震があったことを知りました。でも、てっきり箱根に伸びていることで小田急が小さな地震にも過敏になっているのだと思ったけど、他の路線も軒並み止まるほどだったのですね。

さて、火山大国日本では各所の火山が活動期に入った気がします。そこでこちらの漫画を紹介。

星野之宣さんの30年ぐらい前のSF作品で、日本各地の火山が登場します。そればかりか沖縄の米軍や独立運動の話も絡んでくるので、今の情勢と照らし合わせて読み返すと面白いです。未読の人も一度読んでみることをお勧めします。

前半を読んでてっきり歴史追求モノかと思いきや、後半は…。

みんなイルカ食べてる?

ご存知の通り、世界動物園水族館協会(WAZA)に迫られた踏み絵に対して、日本動物園水族館協会(JAZA)は渋々ながら太地町からイルカを買うのを止めて協会に残る選択をしました。

この件に対する私の意見は「まあ致し方ないだろう」です。どうも西欧人と日本人は生き物に対する線引きが違うらしく、向こうの価値観の押し付けっぽい気もするけど、国際社会の一員としてやっていくにはそういうこともありましょう。

「同じ動物。なぜ牛や豚は良くてイルカはダメなのか?」と言う人もいるけど、実際の所、我々日本人にとってもイルカは牛や豚ほど重要な食材ではないですよね。年に1度でもイルカ肉を食べる習慣がある日本人はほんの一握り。日本のじゃなく日本のごく一部地域の伝統と食文化にすぎないわけです。

そして残念ながら太地町は映画『The Cove』でもって悪業が行われる場所というイメージを世界中に持たれてしまいました。人々の先入観は強固なので「今では漁の手法は大きく改善されている」と言っても聞き入れられないでしょう。日本の水族館は、この先イルカを入手したいときはWAZAが容認できる手法で捕獲した個体を他所の海から仕入れるしかないですね。

ただ、いったんJAZAが譲歩してしまった以上、この先もWAZAやイルカ保護運動団体が強気に出てくるのは目に見えてます。何かと発言力の強い英米では既にイルカショーを止めているか、その方向にあるみたいなので、「どんな手法であれ捕まえるな」と言い出しかねません。

マリンワールド海ノ中道のバンドウイルカ
こんなショーもいずれは見られなくなるかも。写真の練習にはいいのだけど…

遠からず彼らが認めるイルカの捕獲は「座礁したり漁網に掛かって保護や治療が必要なケースのみ」ってことになるのかも。でもそれだとコンディションの良いイルカが入手できる機会は相当減ります。元気な雄イルカが獲られず繁殖もままならないなんてことも。

ならばJAZAを脱退する水族館が続出するかもしれません。そうすると今度はWAZAや保護運動団体の矛先がそちらに向かうことでしょう。

不本意だけどこの問題は勝ち目などなく、どこで折り合うかが試される話なのだと思います。

大阪都構想が頓挫

大阪都構想大阪都構想の住民投票で反対多数。否決されました。

大阪に住んだこともない部外者の私はどちらがいいとかはなかったけど、この結果には何となく改革が止まったような印象を受けます。

とは言え反対票を投じた人たちが皆既得権者なわけがないから、都構想の説得力が足りなかったのでしょう。実は二重行政の解消によるコスト削減効果は僅かしかないという説も聞かれたし。

ただしこれで大阪の没落トレンドは加速していく気がします。何しろもう橋下徹氏を看板に使えなくなるので。良くも悪くも彼の求心力は強力だったけど、これで市長の任期満了後は弁護士に戻ってしまうのですよね。大阪の注目度は一気に落ちるのだろうな。東国原さんが知事を辞めてからの宮崎県と同じ様に。

昔は大阪は我々九州人にとって東京よりも近い巨大都市のイメージでした。でも今や地方都市の一つといった印象です。博多から新大阪まで新幹線で2時間半、しかも片道1万5千円。それが博多⇄羽田の飛行機なら1時間半、成田でも2時間です。LCCだと往復2万円もしません。

それに大阪の人口は約885万人。隣接の京都・和歌山・兵庫・奈良を加えても約1,800万人。対して東京と神奈川・埼玉・千葉の合計は約3,600万人。そりゃ首都圏の方が求心力が強く働きますよね。下手すると他の地方からだけでなく関西からも首都圏に人が流れるわけです。

まあ富士山や箱根山が大規模に噴火したり首都直下型地震が起きれば首都圏の機能が麻痺し、復旧を待てない政府機関や企業などが目ぼしい各地に移転するかもしれません。そうなれば大阪も有力地だけど、我々が生きている間にあるかどうかも疑わしい話。それを望んでもいけないし。

ひとまず都構想ってギャンブル風の荒療治は退けたものの、じわじわと体力が失われていく状況は変えられないので、これからが本当の正念場ですね。

愛川欽也さんの死因

4月15日、愛川欽也さんが亡くなりました。慎んでご冥福をお祈りいたします。

ネットを検索したところ、昨年から『パックインジャーナル』がKinkin.tvで復活していたのですね。知りませんでした。

愛川欽也パックインジャーナル
愛川欽也パックインジャーナル

そこでYoutubeに上がっている同番組の音声を聴いていたところ、気になる話が。2014年10月11日の放送分、01:31:50秒あたりからです。

アスベストの話題になり、愛川さんが足しげく出入りしていた放送局にはアスベストがふんだんに使われていたとのこと。「そっから先は非常に個人的な病気ことだから言いませんけど…」と口をつぐんだものの、この放送時点ではすでに彼の死因とされる肺ガンが見つかっていたのでしょう。

そして彼もまた経済効率を優先した行政の不作為による犠牲者の一人だったのかも。