ファインディング・ドリー

7/16(土)、ファインディング・ドリーを観てきました。

ファインディング・ドリー

レイトショーの3D版だったけど料金は1,600円。普段はもっと安いはずだから初日プレミアでしょうかね?そのためか客の入りはガラガラでした。

ベビー・ドリーのきらきらシール
入場プレゼントはベビー・ドリーのシール。スキャンだと解らないけどきらきらです。
以下、ネタバレを含みます。気になる人は読まないでください。

先ずは感想から。「これ、大して面白くない」です。もちろん個人的な印象にすぎないけど、前作のファインディング・ニモには大きく見劣りするなぁと。

ストーリーは前作にも登場したナンヨウハギのドリーが自身の両親を探すというもの。ただしドリーは生まれつきの健忘症なので、ほとんど何でも忘れてしまいます。それでも時折思い出す断片的な記憶を手がかりにマーリン&ニモのカクレクマノミ親子(正確にはクラウンアネモネフィッシュという近縁種)とともにオーストラリアのグレートバリアリーフからカリフォルニアまで旅をします。

制作者の一人がインタビューで「ドリーの物忘れシーンを描くと、ドリー本人よりも見ている客の方が詳しくなってストレスになる」と答えてたのを読んだけど、確かに序盤はそんな感じです。

あとは、まあありきたりなドタバタ。ドリーの生まれ故郷は水族館併設の海洋研究所なのだけど、ドリーは思うがままに、そして彼女とはぐれたクマノミ親子がそれぞれ強引な方法で目当ての水槽に辿り着き、その後もなかなか目的が果たせないで奮闘。これがどうにも尺稼ぎっぽいのですよね。

そんなわけで、あんまり盛り上がらないのだけど、一番の見所はタコのハンクでしょうか。軟体動物特有のねっとりした動きと擬態能力がふんだんに描かれています。とはいえ終盤、タコがトラックを運転するシーンは何だかなあ。いくらタコの学習能力が高いといったってそれやりすぎだろうと。運転を覚えるシーンもないし、生きものにやらせていい行動範囲の一線を越えたような気がするのですよね。

小ネタとしては、ドリーの両親のナンヨウハギの模様。ドリーと母は背中の濃紺の模様が額のところまで届いているけど、父は途中で途切れています。男親らしく髪が後退しているって表現ですね。

ちなみに劇中、水族館の館内アナウンスは八代亜紀さんが実名で登場します。後で調べたら、各国版の吹き替え時にその国の有名人を登場させているとのこと。八代さんはエンディングテーマを歌っているので、そのまま起用されたようです。ちなみに本作のエンディングテーマはあの名曲、Unforgettable(忘れられない)。なるほど。

東京都民受難

東京都知事選がまた始まりました。もはや2年ごとのお祭みたい。都民じゃない私は傍観者だけど。

東京都知事選

実は先日、某Webサイトで見知らぬ人とちょっとした議論になりました。相手方の主張は

都知事選に立候補した増田寛也氏が総務大臣時代に導入した「地方交付税特別枠」によって、東京都は過去7年間累計で1兆円以上の税収を失った。地方に流れるこのお金を止めれば都には年間2,000億円規模の財源が生まれ、保育所や介護施設の拡充、耐震対策などに使える

というもの。まあそのシンプルなロジックは解らなくもないけど視野が狭いですよね。東京とて独立独歩で存続できるわけではないのだから。

仮にそれが実現し、税の再配分による支援が途絶えて地方の漁村が見捨てられ漁師たちが廃業すれば魚介類の流通量が減り、東京で売られる際の価格が高騰します。農家なら農産物がそうなります。また、近隣県の山村が打ち捨てられれば東京の花粉症も今以上に酷くなるかもしれません。水だって他県から引いているので水源近隣の環境保全は万全に望みたいところ。つまり地方を財政的に支えることは東京の為でもあるわけです。地方に仕送るお金をケチって都の予算が増えても、東京に届く食料品の価格がことごとく値上がりしようものなら庶民の暮らしは余計に苦しくなり兼ねません。

「東京都の税収は都だけで使う」を個人に準えれば「収入が多い人も少ない人も同じ所得税率にしろ」と言っているようなもの。それでは国が成り立ちません。そもそも東京は明治以降に半ば国策で企業の本社を集めたことで発展を遂げてきたのだから、言わば他の道府県から経済の牽引役を託された存在であり、富めるところから貧しいところに税収を再配分するのは国の在り方として当然です。

それに、そもそも東京に保育園や介護施設が少ない原因は税収の一部を地方に回しているからではなく、ひとえに都市計画のお粗末さと優先順位を間違ったままやってきた結果でしょう。「保育園落ちた。日本死ね」が騒動になって初めて保育園不足の深刻さに気付いたとか。でもそれって「大型マンションを建てる場合、3km以内に新たな保育所を確保しなければならない」といった条例を作っていれば、状況はかなり変わっていたはずです。

介護施設不足の問題にしても、過疎が始まって久しい多摩ニュータウンなんか、まばらな住民をどこかに住み替えさせて再開発する動きをとっくに進めていてもよさそうなものですが、それはしない一方で近年も都内のあちこちに高層マンションや商業施設は建てられてきました。ひたすら商業効率優先で福祉はそっちのけだったど、いよいよ困って財源を探したところ地方交付税特別枠という埋蔵金が見つかったと。

今回の都知事選にも地方に流れる都税を取り戻すと訴える候補がいるけど、なるほど彼がジャーナリストとしての評価が低い理由が解ります。

いや、もちろん地方側でも自助努力は必要で、とりわけコンパクトシティは最大眼目。人口を都市部に集積させれば地方でもそれなりに経済に厚みが生まれるし行政効率が高まります。でもそれって多摩ニュータウンの再開発話と同じ。必要性は解りきっているけど、地権者や住民との利害調整はもちろん予算面でも簡単にはいかないわけです。ましてや地方は東京よりも財政が脆弱なのだし。

ちなみに私は都税を地方に回すのは賛成だけど、増田寛也という人物には懐疑的。氏の著書『東京消滅』を読むと、彼の思想が「共存共栄のために東京から地方にお金を回すべし」ではなく「東京の不都合を解消するために地方を都合よく利用しよう」だと解ります。「一極集中の副作用で今後急激に増える東京の後期高齢者は持参金付きで地方に押し付けてしまえ。地方にはどうせ職の口がないんだから、ありがたく受け入れろ。ただし所得税を払ってくれる現役世代は渡さないよ」と。彼は東京生まれの東京育ち。岩手県知事時代には県の借金を倍増させたし、本質的に地方の将来や発展には無関心な人なのでしょう。

まあ誰が新しい都知事になっても東京都は問題山積。近いところではまともに機能しそうにない豊洲への築地市場の移転の落とし所。中期的にはもちろん予算が青天井に膨らみ続ける五輪・パラ輪の負担をどうするかなど。またぞろ商業効率優先で五輪までは建設ラッシュが許される空気も醸成されたけど、だからと何かを建てればその維持費が以後延々とかかってくるし、その多くは東京都民につけ回されます。よって東京では遠からず税率が上がるか、おかしな名目の税金が新設されそうな気がします。

この先、都内に引っ越すのは止めた方がよさそうです。

東急線が近くなった

先月、自転車を買ったので行動範囲が広がりました。私は面倒なことを嫌う性格な上、たまのダイビングにお金を使うべく車なし生活なので、免許は持っているけどすっかりペーパードライバーです。

よって今までは電車の沿線が行動範囲の基準だったけど、チャリで行動すると思い掛けない街の広がりを再認識しますね。駅からは遠い意外な場所に業務スーパーのような商業施設が見つかったりして。考えてみれば人口の多い首都圏なのだから、駅回りだけでなくバス沿線にも人々の営みがあるわけです。

ちなみに私の自宅最寄り駅は小田急線の新百合ヶ丘なので、近くの大き目の街というと町田になります。電車で行けば新百合ヶ丘から約10分。でも12kmほど離れているので自転車だと1時間くらい掛かりそう。20インチタイヤのミニベロではスピードが出ないし。

他方、東急田園都市線のたまプラーザやあざみ野までは約6km。電車で行くには登戸・溝ノ口もしくは中央林間または町田・長津田を回るしかなく面倒だったけど、チャリで簡単に縦断できるようになりました。あざみ野まで走ってみたところミニベロでも30分ちょっとで行かれますね。まあバスを使えば渋滞なしで20分ちょっとなのですが。自宅近くにバス停もあるし。

でもなあ、あざみ野やたまプラーザには特に用がないのですよね…。

あざみ野ベース ボイジャーDIVING CLUB

いや、あざみ野には新百合ヶ丘にはもうないダイビングショップがありますね。ボイジャーDIVING CLUBというそうな。今度寄ってみようかな。

リニア前倒し

安倍総理は「リニア中央新幹線の全線開業を最大8年間前倒しする」との方針を打ち出しました。いいんじゃないでしょうか。

私はリニアには否定的だけど、その最大の理由は大して便利に思えなかったから。速いといっても結局のところ品川⇄名古屋のシャトルみたいなので。東京駅や新横浜の方が近い人は在来の新幹線の方が使いやすいし、京都や大阪に向かう人もリニアには乗らないので、見込んだほど乗車率が上がらず赤字を垂れ流すことになるだろうと。

ただし、名古屋止まりではなく大阪まで早期に開通させられるなら、いくらか成功の目も出てきましょう。

とはいえ8年前倒しといったって2027年の品川⇄名古屋の開通予定が2019年になるわけじゃないですよね。2040年としていた名古屋⇄大阪への延伸が2032くらいに早まればいいって感じかと。

懸念はあるけど、やるんなら出来るだけ早く。この国の人口減少が顕著になる前に実現してもらいたいものです。

頑張れドゥテルテ

フィリピン国旗フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ新大統領はマニラ⇄クラーク、そしてマニラ⇄バタンガス間に鉄道を通す話に乗り気のようです。これ、いいですね。

今のところアニラオにダイビングに行く際はマニラからリゾートまで車で二時間半ほどかかるのだけど、途中高速道路に乗ることもあって車代が往復で1万円以上します。しかも一人だと割高になるのですよね。

それが途中まで鉄道で行かれるなら楽。一人旅でも値上がりしないし。

そして車よりも鉄道の方が旅の風情があります。乗る前にジョリビーで何か買って車内でのんびり食べるのもいいな。

まあフィリピンのことだからドゥテルテ氏の在任中に実現するかはおろかか、着工にこぎ着けられるかも怪しいところですが。

でも、ぜひ中国ではなく日本と組んで実現してほしいものです。中国は2年で作るといっているらしいけど、インドネシアを始め各国で鉄道計画が頓挫しているし、バタンガスは先の大戦の戦地でもあったのだから、日本のODAでもって日本のクオリティを導入して欲しいな。