待ってました!Nikonのミラーレスカメラが遂に見参

Nikonがミラーレス一眼カメラ(Nikonは「レンズ交換式アドバンストカメラ」と呼ぶようです)「Nikon 1 V1」と「Nikon 1 J1」を発表しました。

Nikon 1 V1
上位機種のV1
Nikon 1 J1
下位機種のJ1

CMOSの解像度はは10.1メガピクセルと比較的低目ですが、Nikonのことなのであえてその選択をしたのだと思います。イメージセンサーのサイズはマイクロフォーサーズよりもさらに小さいですし。感覚的にはPENTAX Qと同じく「レンズ交換式コンデジ」といったところでしょうか。

新しいカメラで一番興味深いのはレンズの規格とラインナップ。「Nikon 1マウント」なる新規格が採用されています。アダプタを介してFマウントレンズも使えるようですが、当然アンバランスになるので新マウント用レンズのラインナップが気になるところですが、プレスリリースから拾えたのはこれらの4本。

  • 1 NIKKOR 10mm f/2.8 ¥31,500(税抜¥30,000)

1 NIKKOR 10mm f/2.8

  • 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 ¥25,200(税抜¥24,000)

1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6

  • 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6 ¥31,500(税抜¥30,000)

1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6

  • 1 NIKKOR VR 10-100mm f/4.5-5.6 PD-ZOOM ¥99,750(税抜¥95,000)

 1 NIKKOR VR 10-100mm f/4.5-5.6 PD-ZOOM

ちょっと偏った感じがしますが順次拡充されていくのでしょうから続報を待ちましょう。でも、J1のこの写真だとキットレンズにも各色が用意されるのですかね。

Nikon 1 J1 Color Variation
J1のカラーバリエーション

それから各社のミラーレス機にはお馴染みとなった売り文句「世界最速AF」がうたわれています。もっともAF性能は被写体やシチュエーションにも影響されるので実際のところは解りませんが、位相差AFとコントラストAFの両方を備えているそうで、その点は期待が持てます。

それと内蔵ストロボがあるのはEVFなしのJ1のみらしく、EVF付きのV1にはないようです。ならばV1には外付けのスピードライトが付属するのかと思いきやスペック表には見当たりません。別売のスピードライト「SB-N5」が発表されているので、こちらを使うことになるようです。

SB-N1スピードライト
SB-N5

さて、ダイバーとして気掛かりなのは水中ハウジング。さすがにNikonなので複数メーカーから発売されると思います。なにしろNikonosの頃から水中撮影といえばNikonでしたし。

ただし、このスピードライトを付けるとなるとハウジングが大振り&いびつになってしまうので、ハウジングメーカーにはEVF搭載のV1よりも下位機種のJ1の方が好まれそうです。もちろんオーダーメイドで作ればどうにでもなりますが。

また、当初は対応マクロレンズもないので割り切りが必要です。マクロを捨てるか10-30mm標準レンズにマクロコンバージョンレンズをかませてマクロ風に撮るか。

そう考えると、現時点のミラーレス機ではPanasonic LUMIX GH2が最も理想に近い気もしますが…。

SONYの限界、日本の限界

walkman nw-z1000SONYがAndroid搭載のウォークマンNW-Z1000を12月に発売するようです。簡単に言えばiPod touchに相当するウォークマンですね。まあ順当というか今さらというかチグハグというか…。

確かに音質ではiPhoneやiPod、その他のケータイに勝っているのでしょうが、悲しいかな携帯音楽プレイヤーに手軽さよりも音質を求める人は圧倒的に少ないわけです。ならばターゲットはケータイとの2台持ちを容認できるこだわりのある人に限られますよね…。

つくづく思います。国内の他の電気大手の例にたがわずSONYも結局はハードウェア偏重のメーカーなのだと。せめてGoogleを制してAndroidを買収しておけば、これほど敗色鮮明にAppleの後塵を拝することもなかったでしょうに。

いや、そもそもSONYにはGoogleがAndroidを買った2005年頃にその可能性を感じるだけの先見の明や、Androidをこれほどまでに育て、普及させる力量も無かったのでしょう。

ソフトウエアへの造詣の乏しさの結果は見ての通り。さすがに携帯音楽プレイヤーのライバルはAppleのみとなりましたが、そのAppleのiPod事業はもはや片手間にも見えます。そこと全力で張り合ってくれても…。

そしてスマートフォンに至っては他社製と大して差のない中国製のハードにこれまた定番のAndroidを載せて、さながらドングリの背比べ状態…。

まあ日本の縮図ですよね。ただ、もはやよほどの大発明か日本円の暴落でもない限り日本の製造業が盛り返す目はないかと。これ以上、老舗の大手電機メーカーが元気を奮い立たせるのも考えものじゃないでしょうかね。

iPhone5がQUICPayになればいいのに

QUICPayロゴ私は数々の電子マネーのうちJCB系のQUICPayを好んで使っています。イオンと大手コンビニ、ヨドバシカメラが対応しているので、おかげで現金を使う機会もすっかり減りました。

QUICPayの良いところはポストペイ方式であること。つまり事前のチャージが不要な点です。オートチャージの設定も要らず、使った分がクレジットカードから引き落とされるので、残高を気にする必要もありません。私はANAカードに紐付けてANAのマイレージが貯まるようにしています。

本当は同じポストペイ方式で、より提携店が多くマクドやビックカメラでも使えるiDが良いのですが、私はdocomoユーザーではなく、iDが指定するクレジットカードも作りたくないので。

また、プリペイド方式のEdyは支払い額だけでなくチャージ額にもポイントが付くそうですが、iPhoneユーザの私にはチャージ作業がネックになり敷き居が高いです。Windows用のICカードリーダなんぞも買いたくないですし。nanacoやWAONも同様。suicaも定期券利用に限ります。

よって現時点で私に最も合っている電子マネーがQUICPayでした。

さて、来月にはiPhone 5が発売されるはず。ならば今週か来週にでもアナウンスがある感じでしょうか。例年だとこの時期は新型iPodが発表されるのですが。

iPhone 5の注目の一つはNFCが載るかどうか。願わくばおさいふケータイにもなり、使い慣れたQUICPayアプリもリリースされて、多くの飲食店がQUICPayに対応してくれると良いのですが。

しかも券売機で食券を買うとiPhone内に食べたメニューのカロリーや各種成分も記録されるとか。ほんでもって確認用のiPhoneアプリを起動すると「お昼はラーメンだったので夜は積極的に野菜を摂りましょう」的なおせっかいを焼いてくれて「外食するならこの店のこのメニューがオススメ」みたいな。もっとも私は無視するでしょうけど…。

スルガ銀行のダイバーズローン

スルガ銀行がダイバーズローンってのをやっているそうです。初めて知りました。

ダイバーズローンのバナー

なるほど、年利7%でダイビング関連の費用が借りられるのだそうな。

でも名目がダイビングなだけで、とりたててダイバー向けの特徴があるわけでもなさそうなので、クレジットカードよりも金利が低めなのがほぼ唯一の売りでしょうかね。

私がダイビングを始めた18年前にこれがあったなら…。あの当時、ドライスーツや水中カメラ(もちろん銀塩)も含めると一式で100万円ぐらい、けっこう長いローンで払ったような記憶が…。

もし大前研一氏がAppleを経営したらボロボロになるだろうな

今年は原発専門家として再認識された大前研一氏(確か昔、都知事選に出たこともあったなぁ…)が日系BPネットに「アップルは「ジョブズ的天動説」を崩せるかという記事を書いています。

中盤まではジョブズの経歴の紹介など凡庸な内容、後半は珍妙な提言という構成です。P.4からのお粗末さには痛々しささえ漂います。もし仮に大前氏がCEOになったならAppleは凡庸な会社に成り下がって悲惨な運命を辿るでしょう。

えば、このくだり。

アップルは「アマゾン化」するべきだと私は考える。すなわち「売ってナンボ」の商売をするのだ。システムと販売だけを押さえ、プラットフォームはオープンにする。iTunes StoreやApp Storeの品揃えやサービスを充実させて、そこで大きな利益を確保するのである。つまり、アップルの携帯電話を持っていなくてもアプリケーションを買ったり音楽や映画を購入することができるようにするのだ。

小飼弾氏が看破するように、おそらく彼にとっては顕著な成功事例だけが理解可能な評価の対象なのでしょう。つまり、かつてのMicrosoftがやったように市場を支配することが唯一の勝利の方程式だと。でも現実は盛者必衰の理りの通り。確かに90年代半ばからの10年かそこらはMicrosoft全盛の時代と言えましょうが、今やMicrosoftは売り上げ規模こそ保っているものの新時代に向けた有効打が打てず業界内のプレゼンスは下がり続けています。

そして大前氏の分析がお粗末なものになっている一番の理由は、AppleがAppleである所以を理解していないか、あえて無視していることでしょう。Appleに「iOSをオープンにせよ」は「フェラーリを誰にでも作れるようにしろ」みたいな話。そうなれば日本のメーカーはとびきり低燃費の、インドのメーカーは$5,000のフェラーリを作って世界中フェラーリだらけになるかも知れませんが、それはもうフェラーリとは名ばかりのまるっきり別物です。
 
確かにアライアンスを組めば今まで以上の市場支配力は得られるでしょうが、それはAppleの望むところではありません。ハードウェアとソフトウエアとサービス、すべてがAppleの職人の手によって開発され、それらが絶妙に調和していることが大事なのであって、オープン化で粗悪な「中華iPhone/iPad」の類いが出回ることを認めれば粗悪なユーザー体験に失望を覚える人たちが続出して消費者は離れていきます。今日のiPadのブームとMicrosoftの行き詰まり感はWindows搭載ネットブックの大失敗と決して無縁ではないはずです。
 
もちろんAppleの今のやり方が未来永劫通用するとは思いませんが、彼らが「自身のブランド価値と好評なユーザー体験を犠牲にしてまで市場支配を進める価値はない」と考えるのは当然でしょう。
大前氏にこの分野の未来を語らせるのは無理があるのではないでしょうかね。