禁煙条例が東京でも

2020年の東京オリンピックに向けて東京都議会でも罰則付きの禁煙条例が検討されています。反対派も多いようだけど遠からずやらざるを得ないでしょうね。なにしろ公共施設の禁煙はオリンピック開催の付帯条件なのだから。

実際、2004年のアテネ以降、トリノ、北京、バンクーバー、ロンドン、ソチ、そしてリオデジャネイロと平昌でもすでに禁煙条例が施行されています。もし東京がIOCの方針に刃向かった場合に開催権を剥奪されるかは解らないけど、いい恥さらしにはなりましょう。よってやらざるを得んでしょうから、あとは落とし所の問題ですね。差し当たり他国並に飲食店は例外なく禁煙もしくは完全分煙にしてもらわないとな。

条例反対派の中には「喫煙する権利もある」などと言う人もいるけど、もはや無理筋。賛成派の言い分は「吸うな」ではなく「他人を巻き込むな」だから、それに反対するなら「加害者の権利を認めろ」と言っているのと同じだもの。「空調完備で煙が漏れないところでのみ吸える」が妥当な線でしょう。空港みたいに。

また喫煙室を設けられない小規模飲食店にとっては死活問題だという声も聞かれるけど、それも屁理屈。もしくは迷信です。なにしろ日本の喫煙率は今や20%未満。仮に禁煙義務化で喫煙者の客足が遠のいても、逆に受動喫煙が嫌で敬遠していた非喫煙者は入りやすくなるのだから、むしろチャンスと言えます。なにも自分の店だけが禁煙化を課せられるわけではないのだし。いや、そもそも禁煙化で喫煙者の客足が遠のくという論理が間違っています。だって彼らだって外食はするのだから。喫煙できなきゃ弁当を買って会社の喫煙室で食う人なんていないでしょう。それにこの問題は「喫煙者 vs. 非喫煙者」ではなく「ダメな喫煙者 vs. 非喫煙者 & 良識的な喫煙者」なので、反対派はまったくもってラウド・マイノリティです。

まあ私は東京オリンピックは返上してくれても構わんですが。国立競技場の立て替え問題一つにとっても後々に禍根と多大な維持コストを残してくれそうだし。でもせっかく競って決まったのだから他国並の禁煙条例ぐらいさっさと可決して懸案事項を減らした方が得策だと思うけど。

てなわけで今年の議会で法案が決まるかは解らないけど、遅くとも5年後までには東京、というか日本もようやく飲食店の禁煙化が実現することでしょう。

ちなみに下図は世界一受けたい授業2015年5月2日放送分の1シーン。

喫煙のリスク(世界一受けたい授業2015年5月2日放送)
喫煙のリスク(世界一受けたい授業2015年5月2日放送)
喫煙のリスク(世界一受けたい授業2015年5月2日放送)
喫煙のリスク(世界一受けたい授業2015年5月2日放送)

だそうです。受動喫煙はストレスも伴いますしね。

“禁煙条例が東京でも” への2件の返信

  1. ご無沙汰しております。
    私も嫌煙です。
    煙たいのも嫌だし、服に匂いが付くのはもっと嫌。
    でも、現在東京の多くの喫茶店が喫煙客で儲かってるのは事実だと思いますよ〜。
    他ならぬ歩道禁煙の条例のおかげで、都心ではタバコを吸うためだけに茶店に入る人が非常に多いようです。
    そして結局、仕事の付き合いだと嫌煙なんて言いたくても言えないので
    煙でむせ返る喫煙席に、止むなく同席するはめになります。
    こうなると外で吸ってくれた方がマシな気さえします。
    一番の対策は、オーストラリアのように1箱1000円超になるくらいにまで税をかけることかも。

    1. greenfiddlerさん、コメントありがとうございます。

      なるほど喫茶店と料理屋では事情が違うのですね。
      私は付き合いで喫茶店を使うことはないので、その点に思いが至りませんでした。
      だったら法案反対は彼らなりに理に適ってる部分もありますね。
      コーヒーの香りが台無しになっても構わない人たちをあてにしていると。

      まあ、個人的には小規模喫茶店は禁煙化の例外にしてもらってもいいかな。
      いわゆる料理屋さんさえ禁煙化されれば。

      私も値上げが一番妥当だと思うけど、残念ながら時の政府の要人に増税反対派がいたら気運を潰されるのですよね。
      民主党政権の唯一の成果がたばこ税の増税でした。

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