電話には再々発明の余地がある

2007年1月、スティーブ・ジョブズはiPhoneの発表にあたって「電話を再発明した」と言い放ちました。正直、当時は「それほどのことかい?」と思ったものの、確かにiPhoneの先べんによって人々のライフスタイルとビジネスシーンは激変しましたよね。よもやdocomoがこれほどまでに追い込なれることになろうとは…。後になって思ったのは「ジョブスのそれって電話機っぽいもので世界を変えるって意味だったのか」と。

初代iPhone

さて、私は現在の電話には大いに不満があります。いや、正確には電話の使われ方にか。

核心部分から先に言うと「法人も無料電話のIDを公開しろよ」かな。

大企業のコールセンターこそフリーダイヤルを用意していますが、そうなっていない方が圧倒的に多いわけです。当然、電話すれば通話料がかかります。必要な出費ならあまり気にしてもしかたないけど、できれば倹約したいですよね。スマホのLTE化では無料通話も廃止され、通話料金も割高になっているし。

他方、世間では無料通話アプリというものが普及しています。最近の国内ならLINEが最も人気かな。スマホはパケット定額が当たり前なのだし、通話も極力その範囲内でまかなえるのが理想です。

ならば、客からの問い合わせが多い業種では電話番号の他にもユーザーサポート用に無料通話アプリのIDを公表してほしいと思います。

例えば私が馴染みのダイビングショップに電話する際、電話番号とSkype IDがあればSkypeの方に掛けます。Wi-Fi圏内なら海外からでもOKだし。

でも、そのSkype(一番有名だと思う。しかも今やMicrosoft傘下だ)が世間に認知されてからずいぶん年数が経つのにまだそうなっていないということは、従来のビジネス電話の代替としては不都合があるのでしょう。例えば着信時に複数のマシンで呼び出し音を鳴らして誰が出てもいいようにできないとか、受けた電話を別のIDに転送できないといった感じかな。

確かに現在の無料通話アプリは1対1もしくはグループ通話が原則ですよね。単にSkypeを導入しただけではオフィスのビジネス電話っぽい使いかたはできないかもしれません。ネットワークをまたぐと通信が途切れるなんて話も聞きますしね。

でもそれって違う言い方をすれば「そこにはイノベーションの余地、大きなビジネスチャンスがある」ともいえます。先に挙げたような不都合を解消するなり、それに変わり得るメリットを提示するなりして「無料通話アプリ搭載ビジネスホン」なんてものを売り出せば、けっこう売れるんじゃないでしょうか。

出来の良いSDKが提供されている無料通話アプリを採用すれば、かなりのところまで作り込めます。ハードウエアはAndroidタブレットベースでいいので、かなり安く作れるはずです。

スマホに取り付けて見た目を電話っぽくする受話器はありますが、それだとイノベーションとは言えませんね。

市場規模はデカいし、電話交換機の代わりにサーバーを立てることになれば、そのあたりからも売り上げが見込めます。

これが実現するなら企業が採用するメリットは多いはず。電話のトラフィックをそちらに逃がせば、これまで必要不可欠な経費だと思っていた電話代を節約できます。

例えばダイビングショップなら、間近に迫った主催ツアーに参加する客全員に旅行の要件を伝える電話をかけることが多々あります。その際、どうせスマホあてに電話するなら無料通話アプリを使った方が良いわけです。電話帳もタッチパネル操作で呼び出せば掛け間違いもありません。

着信する客の側も相手が画面に表示されるし、電話に出られないときならボタンのタップだけで「現在電話に出られません」に続けて「後ほどこちらから掛け直します」「要件を留守番電話に録音してください」といったメッセージで自動応答させたりもできましょう。「要件をメールしてください」というボタンもいいですね。音声認識も実用的になってきたことだし。

さて、ここからは競争。小規模ベンチャーのチャレンジも結構ですが、既に自前の無料通話アプリを提供している会社が専用ハードウエアとセットで売り出すのが理想かな。

ああ、だったらWindows 8がどうにも受け入れられず、ポストPC時代でプレゼンスが低下する一方のMicrosoftがSkype搭載のビジネスホンでオフィスの固定電話の代替を狙うといいんじゃないでしょうか。モバイルとしてのWindows Phoneよりもよほど見込みがあると思います。

奇しくもPCの時代を牽引してきたAppleとMicorosftが共に「電話機の会社」になるわけだ…。

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