コナミのダイビング事業を買い取って!

KONAMI SPORTS CLUBコナミスポーツが来春でダイビング事業をやめてしまうため、最後の思い出作りとばかりに3月までの発表済みダイビングツアーが異例のハイペースで埋まっているようです。これに味をしめて「前言撤回。こんなに儲かるんなら、やめるのやめた」となって欲しいところですが、さすがにそれはないか…。

どのツアーもインストラクター同行なので、もちろんお値段は高め。例えば「セブ(マクタン島ステイ)3泊4日6ボートダイブ付き」が178,000円とのこと。私の感覚だと2回分ですね。まあ、私が一人で行くときに使うような安ホテルやゲストハウスではなく、もっと★の数が多いホテルに泊まるらしいけど。

さすがに今回は最初で最後の閉店記念特需みたいなものですが、これまでもほとんどのツアーに多くの参加希望者がいました。なにしろダイビングのライセンスを取り立てのビギナーや体力面に不安のあるシニア、海外を旅慣れてない人などは、少々値段が高くとも自分の性格やスキル、諸般の事情も知ってくれている顔見知りのインストラクターに引率してもらえれば心強いので。

もちろん純粋に接客に長けたインストラクターも少なくありません。そのため「この人のツアーしか行かない」とか「この人のツアーなら必ず行く」という気合いの入ったお客さんもでてきます。

そう、これこそがサービスツーリズムの典型例。この先の厳しい時代において最も有望なビジネスモデルの一つです。「他では得られない経験」と「個別ニーズへの対応」の両方を満たしているので。その付加価値分はもちろん代金に上乗せできます。

逆にコナミスポーツの主業務であるフィットネスのようにマスを相手にした大括りな商売は他でも代替がきくため、際立った特徴があるか地域独占でもなければ、どんどん厳しくなっていきます。

業界最大手ということは、それだけ切り崩される素地が大きいとも言えます。まだ激変の時代の入り口とおぼしき今、特徴の一つであるダイビングスクールをやめてしまうのは、明らかな戦略ミスに思えるのですが…。

ダイビングスクールビジネスの優れたところは、自分たちで旅行商品の固定客を育成できる点です。とりわけコナミスポーツでは頻繁に広告を打ったり街頭で呼び込みなどをしなくても、フィットネスの会員を存分に勧誘できます。

もちろん関心を示さない人や既にCカード取得済みの人も大勢いますが、乗り気になってくれる人もポツポツ見つかるので、全店合計で毎年何千人もがコナミスポーツのダイビングスクールを通じてライセンスを取得してきました。

中にはライセンスは取ったけどもダイビングを止める人や、逆に完全にダイビングスクールから巣立つ人もいますが、一方でコナミスポーツに軸足を置く人や時たま使うという人が残り、そのまま先のようなツアーのお客さんになるわけです。

これが単なる旅行会社だとどうしても「参加者公募型」のビジネスになってしまいます。既にCカードを持っている人、もしくはCカード取得希望者を旅先に送り込むタイプの。いずれも広告を打って反応を待つ以外のアプローチは難しいわけです。

しかも客の方はあまたある会社のあらゆるダイビング込みツアーから選べます。あるいは航空券と宿泊だけのダイナミックツアーで現地に赴き、顔なじみのダイビングサービスを直で利用するとか。そしてもはや旅行商品もWebで簡単に比較可能です。当然、普通の旅行会社はダイビングスクールの同行ツアーほどの利幅は乗せられないばかりか、容赦なく価格競争にさらされることになります。

また、コナミスポーツの施設には例外なくスイミングプール(一部店舗にはダイビング用の深いプール)があり、施設内でプール講習も可能な点は街の小さなダイビングスクールにはない優位点です。学課講習を受けたそばからプールに移動し、耳抜きやマスククリア、中性浮力の取り方などを教われるので。いわゆる体験ダイビングも随時実施できますし。

ということで、どこかコナミスポーツのダイビングスクール事業を丸ごと買収しようという企業が現れてくれませんかね。

現状、コナミスポーツが売却先を探しているという話は私のところまでは聞こえてきませんが、どうせ来春には切り捨てられる事業です。交渉すればきっとお安く買えるのではないかと。彼らも営利企業。たとえダイビング事業を手じまう気でも、売れるものを売らずに葬り去って幕引きなんてことはしないはずです。

しかも今なら大勢の固定客を掴んでいるスタッフを丸抱えする形で譲り受ることができましょう。ダイビング業務のオペレーション全般も彼ら彼女らが熟知しているので、異業種からの参入でも大丈夫です。

当然、買う側の業種によってシナジー効果の有無、大小はありますが、それこそ大手旅行会社なんかが傘下に収めれば効果は大。なにしろ自ら新人ダイバーを養成して、自社の旅行商品のリピーター、ヘビーユーザーに仕立て上げられるので。

競争が厳しい中にあっても、人気インストラクターを立てれば集客力が増し、その同行(添乗)を付加価値としてツアー代金に上乗せできます。

また、同行者を必要としなくなり、ダイビングスクールを巣立って思い思いのツアーに行くようになった人も、ポイントサービスなどで囲こめば、依然として自社のツアーを選んでもらえる可能性は高くなります。

直前にキャンセルが出たり、見込みが外れて売れ残った南の島へのツアーがある際は、ちょっと値引きして「ダイビング会員の皆様だけに特価ツアーを案内します」なんてこともできましょう。

よって、事業買収にあたってコナミスポーツから「フィットネス会員の勧誘の許可」と「学科講習と接客用の場所」、そして「講習時のプールの使用権」さえ取り付けられれば、当座の成功は約束されたようなもの。早い話が経営権だけ委譲してもらい、これまで通りに営業すると。

それに、なにもコナミスポーツに限らず同業他社とも業務提携して、もっと手広くやることも可能でしょう。

これって例えるなら「ダイビング界の讀売巨人軍が廃業予定」みたいな話。またとないお買い得商品だと思いますよ。

今の経営者が内向き思考に陥って情熱を失ったものの、決してビジネスが行き詰まったわけではないばかりか、依然として同業他社よりも有利な立場にのあるのだし。

もし私が資産家だったら自ら出資して経営に参画したいぐらいです。

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