秋の大瀬崎

10月2日、3日で大瀬崎に潜りに行きました。目的は馴染みのインストラクターのラストツアー参加です。

例によって二日とも天候は晴れ。またしても天気予報に勝ちました。ただし、少々風が強く水面がやや波立っていて、海中も砂が巻き上がっていました。透視度は5mほど。あまり後ろを振り返らないガイドの場合、あっさりはぐれてしまいますね。まあ、あのビーチなら何とでもなるのですが。

写真の方はこんな感じ。

ヤドカリ
宿借りダンディ
ネジリンボウとエビ
ねじりんぼうファミリー
サツマカサゴ
薩摩のカサゴどーん

総じて濁っていたわりにはよく頑張ったと言えるのではないかと。

ああ、それと今回利用した千鳥マリンサービスは内陸と桟橋に最も近い場所にあるので、同じ湾内を潜る場合でも沖側のショップよりも多少不利ですね。なるほどオープンウォーターの講習には最適なのかも知れませんが。

水中カメラとしてのα55

α55私は購入予定だったSONY αNEX-5は止めてα55を水中で使ってみたいと思っています。そしてこちらに面白いスレッドが立っていました。

水中カメラとしてのα55の適性に関して、ここではおおむね否定的ですね。鉄板、定番な感じのCanon or Niconを差し置いて敢えてSONYの、しかもこの機種を選ぶ必然性が見当たらないと。ごもっとも。

でも、なんだ。スレ主さんはプロとのことですし、書き込んだ人にも含蓄をお持ちの方が多いようですが、私は単なるレジャーダイバーで写真も素人。水中カメラをホビーの道具と考えると、楽しめれば良いのですよね。そもそもカメラは光学的な機械なので、陸上で使えるものが水中でまったく使えないはずもありませんし。

それに私はプロでもお金持ちでもないので水中専用に高価なカメラセットを用意することができません。ならば陸上でも使うカメラを水中でも使用したいと思うのが人情。もちろん撮影対象やレンズによって得手不得手はあるでしょうが、たとえ最高クラスの撮影品質が得られずとも身の丈にあった機種選定で一向に構わんだろうと。それにα55のあの小振りなサイズもなかなかのメリットです。

そしてほら、世の中の水中一眼カメラはほとんどがCanon or Niconで占められているわけですから、毛色の違うものの方が面白みがあろうというもの。やりすぎな冒険は失敗するかも知れませんが…。

とは言え「オーダーメイドのハウジングを作らせてまで…」とは思います。今のところα55向けにハウジングの発売をアナウンスしているのはSeatoolのみ。このSeatoolは何にでも食いつくダボハゼみたいな(失礼!)意欲的なメーカーで、水中での適性とかとは無関係に出してくるところがあるので、飛びつくのは少々不安なのですよね…。機種ごとに撮影サンプルもサイトに載せるような別のハウジングメーカーも参入を表明したなら、購入を前向きに考えるという感じがいいのかもしれません。

マクタンの海 Sep ’10

9/24、25は両日とも晴れ。しかもこの通りのべた凪。まるで空と海が溶け合っているような幻想的な風景…。

べた凪の海

水中は少々流れと濁りが入っていましたが、結局6ダイブ中4ダイブまでが60min超というのんびりコースで水中を堪能しました。

で、写真はというと残念ながら今回は特に目ぼしい成果は無し。というか反省点が多々。例えばこのカエルアンコウのアップ。

カエルアンコウのアップ

カメラの液晶モニタを見て撮る分には上手くいっていたのですが、後刻iPadで見てみるとクローズアップレンズによる遠近感がもろに出てしまっています。両目が微妙にボケていて鼻先(?)にピントが合ってしまっています。さすがに大画面はシビアですね。この場合、単純に顔の真ん中を撮るのではなく、左目にピントを合わせたままカメラをこの通りの画角に移動させてシャッターを切るべきでした。

それから私が苦手としているツバメガイの仲間。

ツバメガイ

精いっぱい頑張ってもこの程度。白い砂地に黒い個体の撮り方を私はまだマスターできていません。チームで潜っていると一箇所に長居できず、あれこれ試せないため、陸上でシミュレーションしておくべきですね。

さらに難しいのがオランウータンクラブ。かなり頻繁に見ているのですが、私はまだ満足がいく写真を一枚も撮ったことがありません。どうにもボケた写真か、色が飛んだ写真ばかり。まだまだ修業が足りないと実感した次第です。

オランウータンクラブ

Lumix “世界最速” GH2

PanasonicからLumix GH2が発表されました。

Lumix GH2

「世界最速AF」とうたっている以上、先のSONY α55よりも速いのでしょうかね。なんだか西部劇の早撃ち比べみたい…。

基本的にミラーレス機はコンデジ同様コントラスト方式でAFを実現していて一眼レフ機が採用する位相方式よりもスピードで劣るはずなのですが、きっとその点は克服できたのしょうね。

ともかく私のようにこれから一眼レフに手を出そうという者にとっては、AFの速さ(もちろん的確さも)は重要な判断基準です。特に身動きが取りづらく被写体も逃げてしまいがちな水中では、「とりあえず被写体を液晶の真ん中に映して、おもむろにシャッターを押し込む」なんて撮り方が有効なら、見られる写真の歩留まりが上がりそうな気がします。もちろんライティングやら構図、寄りなど、向上させなければならないスキルは依然として存在するわけですが。

さて、GH2発売は10/29ですか。展示品が出たらさっそく試してみないと。プロカメラマンによるフィールドテストを踏まえた比較レビュー記事を読むのも楽しみです。

それから対応の水中ハウジングはSeatoolとINONが販売してくれるんじゃないかと期待してます。こちらは年明けかな。

動画に見るAppleとSONYの差

先日、ダイビング仲間の一人が月末からラパスに行くということで、長旅対策としてPSPに動画類を入れてくれるよう頼まれました。PSPのバッテリがどれだけ持つのかは別として、動画のリッピングは私も普段iPhone向けによくやっているので「連休中に終わらせるから」と気軽に承諾。PSP本体と地デジなどの録画DVDを預かりました。

まずはDVDの録画データをMacに落とすためにCPRM対応のDVDプレイヤーからHDDレコーダにダビング。実時間を費やしてのデジタル→アナログ→デジタルのデータ変換はナンセンスですが、他に方法を知らないのでしかたがありません。

次にHDDレコーダからDVD+RWにダビング。さらにDVD+RWをMacに挿入してHandbrakeで.M4Vファイルに変換。ちなみにこの作業、昨年iMacをCore 2 duo搭載機→Core i5機に買い替えた際、64bit化も手伝って所要時間が約1/5~1/10と劇的に短縮されました。快適、快適。

さて、ここからが苦労したところ。PSPの仕様を調べてみると解像度が480×272でMP4の視聴が可能だそうで。なんでも、メモリースティック下の「MP_ROOT/100MNV01」というフォルダに「M4V0****.MP4」といった命名規則に則ってファイルを格納せよとのこと。しかもサムネイル用の「M4V0****.THM」なるファイルも要るような要らないような。取り合えずaltShiivaというユーティリティを探してきて変換を掛けてみます。でき上がったファイル2個をメモリースティックの所定のフォルダに格納し、PSPに挿してみるものの「破損データ」との表示が。「.mp4」という小文字の拡張子が悪かったのかと「.MP4」に直して試みるも状況変わらず。

Mac環境での作業と相性が悪いのかと思い、滅多に使わない低速のPC(Celeron、Windows XP)に久々に電源を入れ、携帯動画変換君で変換。処理の進み具合の遅さに閉口しつつ、ああWindowsを買っておけば、iMacのCore i5環境でキビキビ動いたんだよなぁ。でもDSP版でも売価がSnowLeopardの5倍だし…」などと思いながら処理が終わるのを待ちました。変換が無事完了し、メモリースティックに移してPSPで見ると、やはり「破損データ」。何が違うのか、どこを直せば良いのか皆目見当がつきません。

改めてネットを検索してみると「VIDEOフォルダに入れるだけ」なる記述を発見。なんのことはない、新しいファームウェアをPSPに適用すれば、100MNV01だのM4V0****.MP4だのといったファイル管理のルールが緩和され、再生可能な形式も増えるのだそうで。なるほど、こちらの方法は楽です。Macでお馴染みの.movファイルや480×272を超えるものは無理でしたが、.m4vなどPSPに適用する動画ファイルであればファイル名に配慮する必要もなく普通に再生できるようになりますね。

でもまあ、この最新ファームウェアが提供されるまで、動画を見たいユーザはデリケートなファイル管理を強いられていたってことですよね。なんだかなぁ。調べてみるとPSPが発売されたのは2004年。既にiPod & iTunesが隆盛を誇っていた時です。音楽でも動画でもとにかくiTunesに放り込んで同期させるだけというiPodの快適さは認識していたはずなのに…。

もちろんiPodとは違ってPSPは単体でも使えるように設計されたデバイスなわけですが、もともとメディアプレイヤーの用途も想定されていたのですし、ユーザがどうやって音楽や動画を用意するかを考えれば自ずと答えは出たはずです。実際、出来の善し悪しはともかく近年のWalkmanにはSonicGateなりx-アプリが付属していたのですし。結局SONYも事業縦割りで、かつソフトウエアの真価、重要性、緊急性、重点投入箇所を理解できていなかったのでしょうかね。

何と言うか、「この後もSONYはAppleの後塵を拝しつづけるんだろうなあ…」と思う一件でした。