ONE PIECE 第66巻

先日、ONE PIECE 第66巻が発売されました。やっとジョイボーイの伏線が少し回収されたかと思った矢先、また新たな思わせぶりな展開がわんさか。作者はあと何十年続ける気なのでしょうかね。

てなわけで以下は勝手な想像です。私は週刊少年ジャンプの連載は読んでいないので、ひょっとしたら既に結論も出ちゃっている件があるかもしれませんが。

・”四皇”黒髭による能力者狩り

てっきりティーチの特異体質とは胃袋が二つあって、それぞれの胃に異なる悪魔を宿せるって感じだと推測していたのですが、たくさんの能力を奪えるってことは作者はもっと特異な設定を考えているのでしょうね。

プルトン、ウラヌス、ポセイドン

ギリシャ神話に当てはめればそれぞれ冥府、天空、海の神。しらほし姫がポセイドンだったってことは、他の二つも生きている人物なのかな。ほんでもってクライマックスでは一堂に会するのではないかと。まだまだ何年も先ですね。

で、レイリーとプルトン、ウラヌスと空島の誰かは何となく繋がりがありそうななさそうな…。なぜレイリーが冥王と呼ばれているのかは明かされてませんし。

・ナワバリ

白髭亡き後、ビッグ・マムの海賊旗で守られてきた魚人島ですが、どうせなら話がわかる赤髪海賊団の旗を借りればよさそうなもの。シャンクスはナワバリなんかには関心がないということでしょうかね。

ま、いずれにせよ麦わらの一味がビッグ・マムを倒して魚人島を自身のナワバリにする方向で物語が進むはずですよね。

・ビッグ・マム

あの言動からするとビッグ・マムの能力は「酸」かな。何でも溶かしてしまうサンサンの実の能力者。マゼラン同様、ロギアっぽいパラミシアの。

マゼランのウィークポイントは四六時中の下痢でしたが、ビッグ・マムは定期的に甘いものを大量に食べないと自分自身まで消化されるって感じでしょうか。

・パンクハザード島

仲間の推測では、業火の向こうには極寒というパンクハザード島の現状は例の赤犬と青雉の死闘の名残りではないかとのこと。うん、確かにそんな気がします。4年前の事故とやらで無人になったので決戦の地に選ばれたと。

海軍を去った青雉、海賊になるのかな。サウロの意思を継いでいずれロビンに手を貸しそうな気がしますが、10人目はジンベエ?青雉?それとも…。

・下半身だけのサムライ

あれってバギーの仕業じゃないですかね。頂上戦争の修羅場をくぐり抜けたバギーも能力をパワーアップさせて他者もバラバラにできるようになったってことで。

戦争の後、無類の悪運の強さとアジテーションの影響力を買われて七武海に抜擢され、赤犬と青雉の死闘に立ち会わされた際にそのサムライを巻き込んでしまったとか。

さて、次の第77巻は周期的に8月第1週目の発売ですかね。待ち遠しいものです。

スティーブ・ジョブズ=白ひげ説

病気療養中だったスティーブ・ジョブズ氏が遂にAppleのCEO職を辞任すると発表しました。

ジョブズを今風に例えると「白ひげ」かな。ONE PIECEのエドワード・ニューゲート。世界を揺り動かす圧倒的な力を持ち、最強の男と称されるも、小柄なゴールド・ロジャーに海賊王の座を譲ってしまいました。

現実の世界でいうと、天下を獲ったのはロジャーならぬビル・ゲイツ。そのカリスマ性はジョブズに遠く及ばないとも言われるものの、それでも勝者は紛れもなく彼でした。もっともロジャーの力量はまだ劇中で描かれていませんが。

その後ロジャーは公開処刑されます。ゲイツはもちろん処刑ではなかったものの、先に身を引き表舞台から去りました。ペイジ、ブリン、ザッカーバーグといった新世代の海賊(?)も台頭する中、ジョブズは病と闘い前時代の最後の大物としてその名を轟かせ続けます。

でもその伝説も終わりです。CEOは辞めても会長として残るということで、彼の息のかかった製品は今後もいくつか登場するかも知れませんが、彼の時代は幕を閉じつつあります。

ただし、彼が成し遂げた偉業、新しい世界の秩序はこれかも讃えられ、語り継がれることでしょう。

実在する悪魔の実

写真は悪魔の実シリーズの一つ、クサクサの実。

実在する悪魔の実

こいつを食すと強烈にクサい息を放って敵を遠ざける能力が身につきます。

正体はもちろんドリアン。近年は日本でも入手しやすくなりましたが、今回は連れの女の子がぜひ食べてみたいというので特別にBBQの最後に出してもらうことにしました。フィリピンといえどホテルには持ち込み不可、ダイビングショップに匂いが充満しても拙いので、食べるなら沖合いでと。

さて、念願のドリアンを初めて食べたその子の感想は「臭いシュウマイ」だそうです。なるほど確かに食感はシュウマイに似ていなくもありません。あるいは蒸しギョウザの皮か…。味はまあ美味しいと言えるものの、多くの日本人は匂いに圧倒されて食べる前にギブアップするとのこと。その子もちょっとだけ食べたらもう食指が動きませんでした。

私はあの臭いは平気で味も好きなのですが、それでも大量に食べたいような代物ではないですね。残りを同船したフィリピン人のスタッフにあげたら4人の内のひとりが食べるのを拒否。フィリピン人とて誰もが食べるってわけでもないようです。聞くと事務の女性も嫌いだそうで。

その後はゲップをするたびに口腔内にドリアン臭がよみがえります。コーラ飲んだらドリアン、ビール飲んだらドリアン…。たまらんです。

電子書籍の時代は本当に来るのだろうか?

オンザウェイ・ジャーナルの佐々木俊尚さんの回(2週目)を聴きました。前回同様、過渡期にあるメディア論は大変興味深かったのですが、中でもちょっと気になった点が。それは「村上龍さんの『歌うクジラ』の電子書籍は、横書きにも関わらずぜんぜん読みやすい」との見解。いや、もちろんここで語られているのは佐々木さん個人の感想に過ぎないのですが、それでもきっとそうなのだろうなと。なにしろ今日の日本語の文章には横文字が多々含まれているわけです。古典文芸書などはともかく、今どきの社会的な背景の文章には断然横書きの方が向いているはずです。

で、今さらなぜそんな当たり前のことを書くかというと、電子書籍の主役的なフォーマットであるePubの難点として「ルビが表現できない」「縦書きができない」という意見がよく聞かれるから。

確かにルビは日本語の書き文字文化を豊かにしてくれる重要な要素となっています。もし仮に人気漫画「ONE PIECE」なんかをルビ禁止にしたら面白さが目減りしてしまうような気がします。人の名前にしても、平易に読める字しか使ってはいけないとなると、何とも味気ないことになりますよね。

でも、縦書きの方は、そんなに必須というわけではないんじゃないかと。古典文学や文芸書が横書きでは雰囲気がそがれる思いを抱く人は多いかもしれませんが、誰もが目にしたことがある教科書を始め、横書き文書はそこら中に溢れているわけですし、慣れればどいうとうこともないのではないかと。事実、IT用語のように英数字が混在する今どきの文章では、むしろ縦書きは不利なわけです。中国なんかでもとっくに縦書きから横書きに切り替えてしまってるそうですし。

結局、ePubの縦書きうんぬんは言い訳として便利に使われているだけなんじゃないかという気がしています。皆ケチやら注文を付けたいんじゃないかと。

例えば出版社や著作者は、電子書籍による収益性が未知数、もしくは懐疑的、あるいは受け入れがたいほど厳しそうなので、なるべく先送りにしたい。そしてIT側に身を置く人は、様子見の方便に使っているか、あるいは来るべき日に自身が有利に立ち振る舞うべく表向きは牽制しているとか。「日本ではまだまだですねぇ」などと言いつつも裏では着々と対応を進めているような。

そして、「ルビ振りと縦書きさえできるようになりさえすれば…」を真に受けて、キラー的なニーズと捉えようものなら痛い目に遭いそうな気がしないでもないです。案外、それらが実現しても、やっぱり日本の電子書籍市場は、ごく一握りの有名作家(紙でも電子でも売れるような)の作品のみが売れる程度という状況が続く可能性もあるのではないかと…。